「言葉が遅い気がする」「落ち着きがなくて心配」「同じ年齢の子と比べて不安になる」――。
子育ての中で、子どもの発達に不安を感じる瞬間は誰にでもあります。
ただ、そのときに「どこに相談すればいいの?」と迷う保護者さんも多いのではないでしょうか。
実は、相談できる窓口はいくつもあります。代表的なものは、保健センター・園(保育園や幼稚園、こども園)・医療機関。それぞれに役割があり、活用の仕方も少しずつ異なります。
この記事では、子どもの発達が気になるときに相談できる窓口について、役割や利用の流れをわかりやすく紹介します。体験談も交えながら、「今の自分に合った相談先はどこか」を考えるヒントになれば幸いです。
子どもの発達が気になるとき、まず大切なのは「相談すること」
不安を一人で抱え込まないで
子どもの成長は一人ひとり違うもの。とはいえ、周りの子と比べて「遅れているかも」と感じると、不安は大きくなります。
実際に「2歳を過ぎても言葉があまり出ない」「同じ遊びばかり繰り返す」「友達と関われない」といった心配は、多くの保護者さんが経験しています。
大切なのは、不安を抱え込まずに気軽に相談することです。
相談することで得られるメリット
専門的な視点で子どもの発達を見てもらえる
家庭でできる声かけや遊びの工夫を教えてもらえる
必要な場合は、適切な支援や医療につなげてもらえる
「心配しすぎかな?」と思う内容でも相談して大丈夫。相談すること自体が、子どもの未来を守る大切な一歩になります。
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相談できる代表的な窓口と役割
保健センター(地域の子育て支援の拠点)
保健センターは、市町村ごとに設置されている地域の子育て支援窓口です。
乳幼児健診(1歳半健診、3歳健診など)で子どもの発達をチェック
保健師や臨床心理士による発達相談
必要に応じて、医療機関や発達支援事業所へ紹介
利用は無料で、身近にある相談窓口です。
利用の流れ
電話や窓口で相談予約
面談や簡単な発達チェック
必要に応じて専門機関を紹介
【体験談】
「3歳健診でことばが少ないのが心配と伝えたら、心理士さんが優しく相談にのってくれました。“成長の個人差もあるけど、心配なら発達外来を受けてみてもいいですね”と教えてもらい安心しました。」
園(保育園・幼稚園・こども園)
毎日の子どもの様子を一番近くで見ているのが、園の先生です。
集団生活の中での子どもの姿を客観的に見てもらえる
行動や発達の傾向を伝えてくれる
必要に応じて専門機関との橋渡しをしてくれる
園は家庭と違う環境なので、「家ではできないけど園ではできている」「園でも同じ様子がある」など比較しやすいのが強みです。
【体験談】
「うちでは落ち着きがないのに、園では集中して遊べていることを先生から聞き安心しました。逆に、園でも同じ様子なら専門機関に相談しようと決めるきっかけになりました。」
医療機関(小児科・発達外来など)
専門的な診断や検査を受けられるのが医療機関です。
小児科で発達について相談できる
発達外来や児童精神科で詳しい検査を受けられる
医師の診断に基づき、療育や支援につながる
医師の意見があると、療育や福祉サービスの利用がスムーズになることもあります。
【体験談】
「保健センターで紹介されて小児科に行きました。発達外来で検査を受け、“療育につなげましょう”と言ってもらえて、やっと方向性が見えました。」
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窓口をどう使い分ける?
まずは身近な園や保健センターに相談
「ちょっと気になる」程度なら、まずは園の先生や保健センターに相談してみましょう。無料で気軽に相談でき、次のステップも案内してもらえます。
より専門的な判断が必要なら医療機関へ
「診断が必要そう」「専門的に調べたい」と思ったら、小児科や発達外来に相談するのが適切です。
相談から支援につながるまでの流れ
保護者さんが気になることを記録する(ことば、行動、生活習慣など)
保健センターや園に相談
必要に応じて医療機関を紹介される
医師の診断や検査
療育や発達支援サービスにつながる
「記録する」「相談する」「つなげてもらう」という小さな一歩の積み重ねで、子どもに合った支援につながります。
相談するときの工夫
子どもの様子をメモしておく
「2歳でまだ単語が出ていない」
「同じ遊びを延々と繰り返す」
など、気になったことを具体的に書き留めておくと、相談がスムーズです。
気持ちを正直に伝える
「ちょっと気になる程度ですが…」でもOK
保護者さんの不安そのものが、相談の大事な理由になります。
まとめ
子どもの発達が気になるときは、一人で悩まずまずは相談することが大切。
相談窓口はそれぞれ役割が違う。
保健センター=地域の支援の入口
園=子どもの日常をよく知る先生
医療機関=専門的な診断・検査
相談を重ねることで、必要な支援につながりやすくなる。
もし「気になるな」と思うことがあれば、まずは園の先生や保健センターに一言相談してみましょう。その一歩が、子どもも保護者さんも安心できる未来につながります。
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