子育て

子どもの発達が気になるときはどこに相談する?相談窓口・準備・相談後の流れを解説

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「ことばが同じ年齢の子より少ない気がする」

「園から、集団活動に入りにくいことがあると言われた」

「かんしゃくが強いけれど、どこに相談すればいいの?」

お子さんの発達について気になることがあっても、「こんなことで相談していいのかな」と迷う親御さんは少なくありません。

特に、初めて発達相談を考えるときは、保健センターなのか、園なのか、小児科なのか、どこへ相談すればよいのか分かりにくいものです。

発達相談は、発達障害の診断を受けるためだけのものではありません。

今のお子さんがどんなことを得意としていて、どんな場面で困っているのか。その姿を丁寧に見取り、家庭や園でどのように育ちを支えていけばよいのかを一緒に考える機会でもあります。

相談した結果、「今は少し様子を見ていきましょう」となることもあります。

反対に、もう少し詳しくお子さんの発達を確認したり、家庭や園での関わり方を具体的に考えたりすることもあります。

この記事では、子どもの発達が気になるときの主な相談先や、それぞれの役割、相談前に準備しておきたいこと、相談後に家庭でできることまで分かりやすく紹介します。

「うちの子、一度相談した方がいいのかな?」と迷っているお父さんお母さんは、相談先を整理するための参考にしてください。

子どもの発達が気になるときは相談してもいい?

「もう少し様子を見た方がいいのかな」

「ほかの子と比べすぎなのかな」

そう考えて、相談をためらうこともあるでしょう。

発達には一人ひとり違いがあります。

同じ年齢でも、ことばが早く増えるお子さんもいれば、体を動かすことが得意なお子さんもいます。

そのため、「○歳だからこれができなければいけない」と一つの基準だけで考える必要はありません。

年齢の目安だけでなく生活の中での困りごとを見る

大切なのは、年齢の目安だけではなく、日々の生活の中でどの程度困っているかを見ることです。

たとえば、

  • ことばで思いを伝えにくく、毎日のように強く泣いてしまう
  • 集団の中で過ごすことが難しく、園生活で困る場面が多い
  • 食事や睡眠など生活面で親御さんの負担が大きくなっている
  • お子さん自身が困っている様子が見られる

といった場合です。

「発達障害かどうか」を判断するためではなく、今の困りごとを整理するために相談してもよいのです。

家庭と園で姿が違っても不思議ではない

「家では特に困っていないのに、園から気になると言われた」

反対に、「家では大変なのに、園では問題ありませんと言われた」ということもあります。

これは珍しいことではありません。

家庭は慣れた人や環境の中で過ごせる場所です。

一方、園では友だちと一緒に行動したり、集団の中で話を聞いたり、活動を切り替えたりする場面があります。

環境が違えば、お子さんの姿も変わります。

家庭と園のどちらが正しいということではありません。

それぞれの場面での姿を見取り、「この子はどんなときに安心できるのか」「どんなときに困りやすいのか」を合わせて考えることが大切です。

診断がなくても相談できる

発達相談という言葉を聞くと、「発達障害と診断されるのでは」と不安になる親御さんもいるかもしれません。

しかし、相談することと診断を受けることは同じではありません。

「ことばが少し気になる」

「かんしゃくへの対応を知りたい」

「園での集団生活が心配」

という段階でも相談できます。

まずは今のお子さんの姿を整理する場所と考えてみるとよいでしょう。

最初に相談しやすい3つの窓口

では、子どもの発達が気になったとき、最初にどこへ相談すればよいのでしょうか。

必ずこの順番でなければならない、という決まりはありません。

身近で相談しやすい場所から始めて大丈夫です。

保健センター・こども家庭センター

市区町村の保健センターや、地域によってはこども家庭センターなどで、子育てや発達について相談できます。

相談できる内容は地域によって異なりますが、お子さんの生活や育児について気になっていることを伝えることができます。

乳幼児健診も、お子さんの健康や発達について相談できる機会の一つです。

「どこへ相談すればよいか分からない」という場合に、最初の窓口として利用しやすいでしょう。

保育園・幼稚園・認定こども園

園へ通っている場合は、担任の保育士や先生に相談する方法もあります。

園では、家庭では見ることのできない集団生活の中でのお子さんの姿を見ています。

相談するときは、

「発達に問題がありますか?」

と聞くだけではなく、

「どんな場面で困っていますか?」

「どんな声かけだと動きやすいですか?」

など、具体的に聞いてみるとよいでしょう。

家庭での姿も伝えることで、園と親御さんが一緒にお子さんの育ちを支えやすくなります。

かかりつけの小児科

普段から受診している小児科へ相談する方法もあります。

ことばや行動だけでなく、聴こえや睡眠、身体面なども含めて相談できることがあります。

必要に応じて、より専門的な医療機関や相談先について案内される場合もあります。

「発達の相談だけで小児科へ行っていいの?」と迷う場合は、予約前に電話などで相談内容を伝えておくと安心です。

より専門的な相談ができる窓口

身近な相談先から、さらに専門的な相談へつながることもあります。

発達障害者支援センター

発達障害者支援センターは、発達障害のある方やその家族への相談支援などを行う専門機関です。

ただし、利用方法や対応している内容は地域によって異なります。

利用を考える場合は、お住まいの地域を担当するセンターへ確認するとよいでしょう。

児童発達支援センター・児童発達支援事業所

児童発達支援は、主に未就学のお子さんを対象とした発達支援です。

お子さんに合わせた活動や関わりを通して、生活やコミュニケーションなどの育ちを支えます。

施設によって支援内容や利用方法は異なります。

「利用した方がよいのかな」と迷ったときは、自治体の窓口などへ相談してみましょう。

発達外来・小児神経科・児童精神科など

医学的な視点から詳しく相談したい場合には、発達外来などの専門医療機関につながることがあります。

ただし、受診したからといって必ず診断がつくわけではありません。

今のお子さんの発達や生活の様子を確認し、必要な支援を考えるために受診することもあります。

予約が必要な場合や、紹介状が必要な医療機関もあります。

就学が近い場合は教育相談も選択肢

小学校入学が近づいている場合には、教育委員会などが行う就学相談や教育相談につながることもあります。

「どんな環境なら、この子が安心して学べるだろう」と考えるための相談です。

名称や相談方法は自治体によって異なるため、お住まいの地域で確認してみてください。

発達相談を有効に活用するための準備

せっかく相談するなら、「何を話せばいいの?」と困らないように少し準備しておくと安心です。

難しい資料を作る必要はありません。

気になる姿を具体的に記録する

「落ち着きがありません」

だけでは、相談する側にも状況が伝わりにくいことがあります。

たとえば、

「夕食前になると泣くことが多い」

「園では活動の切り替え時に困ることがある」

など、具体的に伝えると状況を共有しやすくなります。

記録するときは、

  • いつ起きたか
  • どんな状況だったか
  • その後どうなったか
  • どんな関わりをすると落ち着いたか

などを簡単に残しておくとよいでしょう。

困ったことだけではなく、「こうしたらうまくいった」という姿も大切な情報です。

母子健康手帳や園の記録を準備する

相談先によっては、これまでの成長や健診歴を確認することがあります。

母子健康手帳や健診結果などがあれば準備しておくとよいでしょう。

園から伝えられたことがある場合は、その内容もメモしておくと話しやすくなります。

聞きたいことを事前にまとめる

相談の場では、話しているうちに聞きたかったことを忘れてしまうことがあります。

事前に、特に確認したいことを3つ程度に絞っておくと安心です。

たとえば、

  • 家庭ではどのように関わればよいか
  • 園にはどんなことを伝えればよいか
  • 次に相談するならいつ頃がよいか

などです。

相談後の「次の一歩」を確認する

相談したら、その場ですべてを解決しなければならないわけではありません。

「まず家庭で一つ試してみる」

「園と情報を共有してみる」

など、次にできることを一つ持ち帰るだけでも十分です。

「様子を見ましょう」と言われたらどうする?

発達相談で「しばらく様子を見ましょう」と言われることがあります。

その言葉を聞くと、「結局、何もしなくていいの?」と戸惑うこともあるでしょう。

何を見ていくのか確認する

「様子を見る」と言われた場合は、

  • どのような姿を見ていくのか
  • いつ頃まで確認するのか
  • どんな変化があれば再相談するのか

を聞いてみましょう。

「半年後にまた相談してください」など具体的な目安が分かれば、親御さんも安心しやすくなります。

家庭と園で変化を記録する

この期間にも、お子さんは成長していきます。

新しくできるようになったことや、困る場面が減ったことも記録しておきましょう。

反対に、困りごとが強くなった場合は、予定より早く相談しても構いません。

相談先によって役割が違うことを知っておこう

発達相談では、一つの窓口ですべてが解決するとは限りません。

園は日常や集団生活でのお子さんの姿を見ています。

医療機関では医学的な視点から確認します。

自治体の相談窓口は、地域の支援先につなぐ役割を持つことがあります。

それぞれの役割を組み合わせながら、お子さんの育ちを支えていくことが大切です。

また、相談窓口の名称や利用方法、受けられる支援は地域によって異なります。

ホームページだけで分からなければ、市区町村の子育て・母子保健などの担当窓口へ問い合わせてみてください。

相談後、家庭では何から始めればいい?

相談でたくさんのアドバイスを聞くと、「全部やらなければ」と思ってしまうことがあります。

でも、一度に変えようとしなくて大丈夫です。

助言を小さな関わりに置き換える

たとえば「指示を短くしましょう」と言われた場合、

「早く着替えて、靴下を履いて、準備してね」

ではなく、

「まず靴下を履こう」

と一つずつ伝えてみます。

「見通しを持てるようにしましょう」と言われたなら、

「ご飯のあとにお風呂だよ」

と次の予定を伝えるところから始めてもよいでしょう。

専門的な言葉を、毎日の生活の中でできる小さな関わりに置き換えることがポイントです。

一度にたくさん取り組まない

親御さんが疲れてしまっては、続けることが難しくなります。

最初は一つだけ試してみてください。

お子さんの姿を見取りながら、「この方法だと分かりやすそう」と感じたことを少しずつ続けていきます。

その積み重ねがお子さんの育ちを支えることにつながります。

家庭での取り組みをもう少し体系的に続けたいときは

発達相談でアドバイスを受けても、

「家庭では毎日何をすればいいの?」

「この順番で取り組めばいいのかな?」

と迷うことがあります。

そのような場合は、家庭でできる取り組みを体系的に学べる教材を、選択肢の一つとして考える方法もあります。

四谷学院「療育55レッスン」は、発達が気になるお子さん向けの家庭療育用通信講座です。

ただし、すべてのお子さんやご家庭に同じ教材が合うわけではありません。

教材の内容や対象、メリットだけでなく、注意点も確認して検討することが大切です。

家庭での取り組みをもう少し体系的に進めたい方は、四谷学院「療育55レッスン」の内容やメリット・注意点を詳しくまとめたこちらの記事も参考にしてください。

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発達相談に関するよくある質問

どの窓口から相談すればよいですか?

最初から専門的な医療機関を探さなければならないわけではありません。

保健センターやこども家庭センター、園、かかりつけの小児科など、相談しやすいところから始めてよいでしょう。

必要があれば、次の専門機関につないでもらえることもあります。

相談すると必ず発達障害と診断されますか?

相談しただけで必ず診断されるわけではありません。

相談では、お子さんの現在の姿や家庭・園での困りごとについて整理することも大切な目的です。

診断が必要かどうかについては、必要に応じて専門家が判断します。

園にはどのように相談すればよいですか?

「この子は発達障害でしょうか?」と聞くよりも、

「集団ではどんな場面で困っていますか?」

「先生が声をかけるとき、どんな伝え方なら分かりやすそうですか?」

など、具体的に尋ねてみるとよいでしょう。

園と家庭で情報を共有することで、お子さんの姿をより丁寧に見取ることにつながります。

まとめ|発達相談はお子さんの育ちを支える第一歩

「うちの子の発達、一度相談した方がいいのかな?」

そう思っても、相談することには勇気がいるかもしれません。

でも、発達相談は診断を受けるためだけのものではありません。

お子さんの得意なことや困っていることを整理し、家庭や園でどのような関わりができるのかを考える機会です。

相談先には、身近な保健センターやこども家庭センター、園、小児科などがあります。

さらに詳しい相談が必要な場合には、発達障害者支援センターや児童発達支援、専門医療機関などにつながることもあります。

大切なのは、一人で答えを出そうとしないことです。

家庭でのお子さんの姿、園で見られる姿、専門家から見た姿。それぞれを合わせて考えることで、「この子にはこんな関わりが分かりやすい」というヒントが見つかることがあります。

それぞれを合わせて考えることで、「この子にはこんな関わりが分かりやすい」というヒントが見つかることがあります。

また、相談後にすべてを一度に変える必要もありません。

まずは小さな関わりを一つ試し、お子さんの姿を丁寧に見取りながら続けてみてください。

その積み重ねがお子さんの安心につながり、育ちを支えていきます。

相談後、「家庭でもできることをもう少し具体的に知りたい」と感じた方は、家庭療育の教材について詳しく紹介しているこちらの記事も参考にしてください。

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参考

参考にした公的ページはこちらです。

・こども家庭庁「こども家庭センター」

・こども家庭庁「乳幼児健診に関する取組み」

・国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害者支援センター・一覧」

  • この記事を書いた人

子育て園長

認定こども園の園長として、子どもたちの育ちや保護者相談、発達支援、職員育成に関わっています。 保育・幼児教育を軸に、心理学や脳科学の考え方も取り入れながら、子どもたち一人ひとりの姿を大切にした園づくりをしています。家庭では、10歳の娘と7歳の息子を育てる父親です。 このサイトでは、園長としての経験をもとに、子育て・保育・発達・学びについて、やさしく分かりやすくお伝えします。

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