教育

レッジョ・エミリア教育とは?家庭で取り入れる方法と子どもへの効果を解説

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「子どもの感性や表現力を伸ばしてあげたい」と思ったことはありませんか?
幼児教育の分野で世界的に注目されているのが「レッジョ・エミリア教育」です。

イタリアの小さな町から始まったこの教育法は、子どもを「小さな研究者」として捉え、自由な表現や対話を通して学びを深めるのが特徴です。日本でも少しずつ導入する園が増えていますが、「モンテッソーリ教育とは何が違うの?」「家庭でも取り入れられるの?」と疑問に思う親御さんは多いでしょう。

この記事では、レッジョ・エミリア教育の基本理念や特徴、子どもに与える効果、さらに家庭で実践できる方法までを解説します。

レッジョ・エミリア教育とは?

イタリア発祥の教育法

レッジョ・エミリア教育は、第二次世界大戦後にイタリアのレッジョ・エミリア市で始まりました。町の人々が「子どもたちに未来を託そう」と立ち上げたのがきっかけです。

子どもは「100のことば」を持つ

この教育法の中心にある理念が「子どもは100のことばを持つ」という考え方。言葉だけでなく、絵・音楽・ダンス・工作など、あらゆる表現手段を使って子どもは自分を表すことができる、という意味です。

特徴

  • 大人が一方的に教えるのではなく、子どもと共に探究する

  • プロジェクト型学習(テーマを決めて長期間取り組む活動)

  • 保護者や地域社会と協力して教育を進める

レッジョ・エミリア教育の特徴とメリット

アートや音楽を通じた自己表現

レッジョ・エミリアではアトリエ(創作の場)が重視されます。絵の具、粘土、リサイクル素材など多様な道具を使い、子どもが思うままに表現できる環境を用意します。

主体性と探究心を育てる

子どもは「なぜ?」「どうして?」と疑問を持ちやすい存在。その問いを出発点にし、大人は一緒に調べたり考えたりして答えを探します。これが探究心の育成につながります。

協働とコミュニケーション

異年齢の子や大人と協働する活動を通じて、子どもは自然にコミュニケーション力を磨きます。意見を出し合い、違いを尊重する姿勢も学べます。

多様な素材で想像力を広げる

市販のおもちゃだけでなく、空き箱や木の枝、布切れなども教材になります。決まった使い方がない素材だからこそ、自由な発想で遊びが広がるのです。

モンテッソーリ教育との違い

「子ども中心の教育」という点で混同されがちなモンテッソーリ教育と比較してみましょう。

  • モンテッソーリ教育:感覚教具や日常動作を通じて「個の自立」を育てる

  • レッジョ・エミリア教育:アートや対話を重視し、「協働と表現力」を育む

両者は目的が異なるように見えますが、共通するのは「子どもの主体性を尊重する」という姿勢です。

家庭でレッジョ・エミリアを取り入れる方法

子どもの「なぜ?」を大切にする

「なぜ空は青いの?」「どうして葉っぱは落ちるの?」といった問いに、すぐに答えを教えるのではなく「一緒に考えてみよう」と返すだけで、学びは深まります。

自由な表現活動を取り入れる

絵の具やクレヨン、粘土、自然の葉っぱや小石などを用意して、子どもが自由に表現できる時間を作りましょう。上手に描く必要はなく、「表現する過程」を尊重することが大切です。

子どもの作品を飾る

完成した作品を壁に貼ったり、棚に置いたりして展示することで「自分の表現が尊重されている」と感じ、自己肯定感が育ちます。

家族の対話を増やす

絵日記を一緒に書く、今日の出来事を絵や言葉で表現するなど、家庭でも「対話の場」を意識するだけでレッジョ・エミリア的な実践になります。

レッジョ・エミリア教育で育まれる力

  • 創造力・表現力:自由に発想し、表現する力

  • 協調性・コミュニケーション能力:仲間と一緒に学ぶ力

  • 自己肯定感と探究心:自分の意見を持ち、深めていく姿勢

  • 問題解決力:試行錯誤を繰り返して答えを導き出す力

これらは学力だけでは測れない「非認知能力」と呼ばれる力で、これからの時代にますます重要視されています。

よくある疑問Q&A

日本でも学べる場所はある?

一部の保育園や幼稚園が導入していますが、数はまだ限られています。家庭で取り入れる工夫が現実的です。

費用はどのくらいかかる?

専用のスクールは高額になる場合がありますが、家庭では身近な素材を使えばほとんど費用をかけずに実践できます。

家庭だけで実践するのは可能?

はい、可能です。子どもの問いかけに耳を傾け、自由に表現する時間を意識的に設けるだけでも立派なレッジョ・エミリア教育です。

まとめ

レッジョ・エミリア教育は「子どもは100のことばを持つ」という理念のもと、自由な表現と対話を通じて学びを深める教育法です。

  • 特徴:アートや対話を重視し、子どもの表現を尊重する

  • 効果:創造力・協調性・自己肯定感を育む

  • 家庭でできること:子どもの「なぜ?」を大切にする、自由に表現できる環境を作る、作品を尊重する

教育法と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実際には「子どもの声に耳を傾ける」ことから始められます。親子で一緒に楽しみながら、子どもの持つ「100のことば」を引き出してみましょう。

  • この記事を書いた人

かつおう

奈良県在住。自然の中でのびのびと育つ9歳の娘と6歳の息子のパパ。IT×マネジメント×脳科学を駆使して、職員と子どもたちの自立をはぐくむ保育に取り組むこども園の園長。

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