「うちの子、ゲームばっかりで大丈夫なのかな…」と心配される保護者は多いのではないでしょうか。特に最近はオンラインゲームやスマホアプリに夢中になる子どもも増え、「勉強をしなくなるのでは?」と不安に感じることもあるでしょう。
しかし実は、ゲーム好きな子どもほどプログラミング的思考を育てやすいのです。なぜなら、ゲームはもともと「ルールを理解して、その中で工夫しながら進める」活動だからです。そして、その経験がプログラミングにおける論理的思考や問題解決力、さらには創造力の基盤になります。
この記事では、ゲームとプログラミングの関係をわかりやすく解説し、特に人気の高い「マインクラフト」と「スクラッチ」を通じて楽しく学べる方法を紹介します。また、家庭でできるサポートの仕方や、不安を解消するための工夫もお伝えします。
なぜ「ゲーム好き」がプログラミングに向いているのか
ゲーム=「ルールの中で考える」体験
どんなゲームにも必ずルールがあります。例えば「制限時間内にゴールする」「敵を倒さないと先に進めない」など。子どもは自然にルールを理解し、その中で「どう攻略するか」を考えています。これはまさにプログラミングにおける条件分岐や手順の設計と同じ思考なのです。
トライアル&エラーを楽しめる子は強い
ゲームをしていると、失敗ややり直しはつきものです。何度も挑戦し、少しずつコツをつかんで攻略していく姿は、プログラミング学習に欠かせない「試行錯誤」と同じ。失敗を楽しめる子ほど、プログラミングで伸びやすいのです。
「遊び」から「学び」につなげやすい理由
「ただ遊んでいるだけ」と思えるゲーム体験も、親の関わり方次第で「学び」に変わります。「どうやって勝ったの?」「工夫したところは?」と聞くだけで、子どもは自分の思考を言語化し、学びとして深まります。
マインクラフトで育つプログラミング的思考
ブロックを組み立てる=論理的思考のトレーニング
世界的に人気の「マインクラフト」は、ブロックを組み合わせて建物や仕掛けを作るゲームです。自由度が高く「デジタル版レゴ」とも呼ばれています。子どもは自分の頭の中にあるイメージを形にしようとし、その過程で「どのブロックをどこに置くか」「順番はどうするか」を考える必要があります。これが自然と論理的思考の練習になるのです。
「レッドストーン回路」で学べるプログラム的な考え方
マインクラフトには「レッドストーン」という仕組みがあり、電気回路のように仕掛けを作ることができます。例えば「ボタンを押すとドアが開く」といった仕組みを作るとき、子どもは「入力」「処理」「出力」というプログラムの基本構造を体感できます。
友達と協力して育つ協調性と創造力
マインクラフトはマルチプレイで友達と一緒に世界を作れるのも魅力です。「役割分担をして街を作る」「協力してダンジョンを攻略する」など、協働的な学びが自然に育まれます。
スクラッチで楽しく学べる方法
キャラクターを動かす=「順序立てて考える力」
「Scratch(スクラッチ)」は世界中の教育現場で使われている無料のプログラミング教材です。難しいコードを書かずに、ブロックを積み重ねる感覚でキャラクターを動かせます。例えば「前に進む」「もし壁に当たったら跳ね返る」などの命令を組み合わせ、順序立てて考える力を育てます。
自分だけのゲームやアニメを作れる楽しさ
スクラッチでは、オリジナルのゲームやアニメーションを作ることができます。「ネコがボールを追いかけるゲーム」「自分で描いたキャラクターを踊らせる」など、子どものアイデア次第で作品は無限大。「作る楽しさ」が学びのモチベーションになるのです。
完成した作品を家族に見せて育つ表現力
ある女の子は「おばあちゃんに見てもらいたい」と思い、自分の作ったアニメをスクラッチで発表しました。見てもらえた喜びが「もっと作りたい」という意欲につながり、自然に学びが深まっていきました。
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家庭でできる「遊びと学びの橋渡し」
「ゲームをする」から「ゲームを作る」へ誘導
「ゲームばかりしている」と叱るより、「自分で作ってみない?」と声をかけることで、遊びが学びに変わります。「好き」を出発点にした学びは、子どもが意欲的に取り組みやすいのです。
遊び時間のルールを「一緒に決める」
「ゲームは1日30分」と親が一方的に決めると反発しやすいですが、「一緒に決めたルール」なら子どもも守りやすくなります。ルール作り自体が、自己管理や論理的思考の練習にもなります。
無料体験や体験会に参加する
プログラミング教室の無料体験やイベントに参加すると、「ゲームが好き=学びにもつながる」という実感が得られます。保護者も一緒に体験すれば、安心してサポートできます。
保護者が抱きがちな不安と解消法
「ゲーム依存にならない?」
大切なのは「禁止」ではなく「活用」。マインクラフトやスクラッチのように、学びにつながるゲームに導くことで、依存ではなく成長に変えられます。
「親が詳しくないと無理?」
心配いりません。Scratchやマインクラフト教育版は、直感的に操作できるように設計されています。むしろ「一緒にやってみよう」という姿勢が、子どもの安心感につながります。
「勉強の妨げにならない?」
プログラミング的思考は、算数や国語など他教科の理解を助ける効果もあります。例えば「手順を整理する力」は算数の文章問題にも活きます。勉強の妨げになるどころか、むしろ学習意欲を引き出すことも多いのです。
まとめ
ゲーム好きな子どもは、実はプログラミングに向いています。
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マインクラフトでは論理的思考や協調性が育つ
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スクラッチでは創造力や表現力が育つ
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「遊ぶ」から「作る」へと発展させることで学びにつながる
保護者が「禁止」ではなく「活用」の視点を持つことで、ゲームは子どもの未来を切り拓く力になります。
まずは今日から、子どもが遊んでいるゲームを「どんなところが楽しいの?」「どう工夫してるの?」と聞いてみましょう。そこから一歩ずつ、遊びを学びに変える道が開けます。
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