子育て

子どもの発達心理学とは?年齢ごとの特徴と家庭でできる関わり方をやさしく解説

※アフィリエイト広告を利用しています


「どうして何度言っても同じことをするの?」

「この年齢なら、どこまでできればいいの?」

「うちの子への関わり方は、これで合っているのかな?」

子育てをしていると、お子さんの行動をどう理解すればよいのか迷うことがあります。

周りのお子さんと比べて、「少し幼いのかな」「発達が遅れているのかな」と心配になることもあるでしょう。

そんなときに、子どもの姿を理解するヒントになるのが「発達心理学」です。

発達心理学は、人の心や行動が成長とともにどのように変化していくのかを考える学問です。

ただし、発達心理学を知る目的は、「3歳ならこれができる」「5歳ならここまでできる」とお子さんを年齢の基準に当てはめることではありません。

大切なのは、今のお子さんが何を理解し、何に困り、どんな関わりがあると安心できるのか、その姿を丁寧に見取ることです。

この記事では、発達心理学の基本的な考え方や、乳幼児期の発達の特徴、家庭でできる関わり方をやさしく解説します。

「この子に今必要な関わりは何だろう?」と考えるためのヒントとして役立ててください。

発達心理学とは?

発達心理学と聞くと、少し難しい学問のように感じるかもしれません。

でも、子育てとの関係はとても深いものです。

子どもの心や行動の変化を理解する考え方

子どもは、毎日の生活や遊び、人との関わりを通して少しずつ成長していきます。

発達心理学では、たとえば次のような育ちを考えます。

  • 言葉やコミュニケーション
  • 体の動き
  • 人との関わり
  • 感情の育ち
  • 考える力

これらは、それぞれ別々に育つわけではありません。

体を動かして遊ぶことが、人とのやりとりにつながることもあります。

好きな遊びを繰り返す中で、言葉が増えることもあります。

そのため、一つの「できる・できない」だけを見るのではなく、お子さんの姿を全体として見ることが大切です。

発達には一人ひとり違いがある

同じ年齢でも、得意なことや育つスピードは違います。

よく話すけれど運動は慎重なお子さんもいます。

体を動かすことは得意だけれど、自分の気持ちを言葉で伝えることに時間がかかるお子さんもいます。

発達段階は、あくまで育ちを理解するための目安です。

「○歳なのにできていない」と比べるためのものではありません。

周りのお子さんとの違いだけを見るのではなく、以前のお子さん自身と比べて、どんな変化があるのかを見ることも大切です。

子どもの発達を見るときに大切な3つの視点

発達心理学の知識を子育てに生かすときは、年齢の目安以上に「どう見るか」が大切です。

できる・できないだけで判断しない

たとえば、一人で靴を履くことが難しいお子さんがいるとします。

「まだ靴が履けない」と見るだけではなく、

「靴を広げてあげると履ける」

「声をかけると最後までできる」

といった姿も見ます。

少し手助けがあればできることは、これから一人でできるようになる途中の姿かもしれません。

今どこまでできていて、どんな支えがあると次へ進めるのかを見ることが、お子さんの育ちを支えることにつながります。

以前のお子さん自身との変化を見る

周りのお子さんと比べると、どうしても「できていないこと」に目が向きやすくなります。

でも、発達を見るときには、以前のお子さん自身との変化も大切です。

たとえば、以前は指さすだけだったのに「これ」と言えるようになった。

一人遊びが多かったけれど、最近は友だちの遊びを見に行くようになった。

そうした小さな変化にも、育ちが表れています。

行動の背景にある気持ちを見る

子どもが泣いたり、怒ったり、動かなかったりすると、「どうして言うことを聞いてくれないの?」と思うことがあります。

でも、その行動の背景には理由があるかもしれません。

予定が急に変わって不安だった。

大人の言葉が長くて、何をすればよいか分からなかった。

まだ遊びを終える気持ちになれなかった。

行動だけで「わがまま」と判断するのではなく、「この子は今、何に困っているのかな」と考えることが姿を丁寧に見取ることにつながります。

乳幼児期の発達を年齢ごとに見てみよう

乳幼児期は、心も体も大きく育つ時期です。

ここでは、それぞれの年齢で見られやすい姿を簡単に紹介します。

発達の時期や順序には個人差があります。ここで紹介する姿が、その年齢ですべて見られなければならないという意味ではありません。

あくまで目安として見てください。

0~1歳ごろ|安心できる人との関係が育つ時期

赤ちゃんは、泣いたり声を出したりすることで周りの大人に気持ちを伝えます。

泣いたときに抱いてもらう。

声をかけてもらう。

目を合わせてもらう。

そうした毎日のやりとりを重ねる中で、身近な大人への安心感や、人と関わる土台が少しずつ育っていきます。

1~2歳ごろ|「自分でやりたい」が増えてくる

歩けるようになり、行動範囲が広がっていきます。

自分で触ってみたい。

自分で食べたい。

自分でやってみたい。

そんな気持ちが強くなる時期でもあります。

大人にとっては困る場面も増えますが、「自分でやりたい」という気持ちも大切な育ちです。

2~3歳ごろ|言葉と自己主張が広がっていく

少しずつ言葉が増え、自分の思いを伝えようとするようになります。

一方で、気持ちはあるのに十分な言葉で表せず、泣いたり怒ったりすることもあります。

いわゆる「イヤイヤ」と呼ばれる姿も、自分の気持ちが育ってきた表れの一つです。

大人が気持ちを代わりに言葉にすることが、感情を理解する手助けになります。

3~4歳ごろ|人との関わりが広がる

友だちへの興味が高まり、一緒に遊ぶ姿が少しずつ増えてきます。

ただし、まだ相手の気持ちを十分に理解することは難しく、自分の思いを優先する場面もあります。

おもちゃの取り合いなども、人との関わり方を学んでいる途中の姿として見ることができます。

4~6歳ごろ|相手の気持ちやルールを少しずつ理解する

友だちと相談しながら遊んだり、役割を決めてごっこ遊びをしたりする姿が増えてきます。

簡単なルールのある遊びも楽しめるようになります。

一方で、気持ちの切り替えや集団での過ごし方には個人差があります。

年齢だけで求めすぎず、それぞれのお子さんの育ちを見ていくことが大切です。

発達心理学を家庭の子育てにどう生かす?

発達心理学を学んでも、家庭で難しいことをする必要はありません。

毎日の関わり方を少し工夫するだけでも、お子さんの育ちを支えることができます。

子どもの発達に合った言葉で伝える

大人は一度にたくさん伝えがちです。

たとえば、

「早く着替えて、ご飯を食べて、歯を磨いて準備してね」

と伝えても、お子さんによっては何から始めればよいか分からないことがあります。

そんなときは、

「まず服を着よう」

と一つずつ伝えます。

お子さんが理解しやすい形に言葉を変えることも、大切な支援です。

子どもの気持ちを言葉にする

公園から帰りたくなくて泣いているとき、

「泣かないの」

と止める前に、

「まだ遊びたかったんだね」

と伝えてみます。

気持ちを受け止めることと、要求をすべて認めることは同じではありません。

「帰らなければならないけれど、悲しい気持ちは分かってもらえた」という経験も大切です。

できたことを具体的に認める

「えらいね」「すごいね」だけではなく、

「自分で靴を履けたね」

「おもちゃを箱に戻せたね」

と、できたことを具体的に伝えてみましょう。

お子さん自身も、「何ができたのか」を理解しやすくなります。

遊びを大切にする

子どもにとって遊びは、単なる暇つぶしではありません。

体を動かしたり、考えたり、友だちとやりとりしたりしながら、さまざまな力を育てています。

積み木を積む。

砂で料理を作る。

ごっこ遊びで役割を決める。

こうした遊びの中にも、考える力や言葉、人との関わりなどの育ちがあります。

発達を促そうとして避けたい関わり

「少しでも成長してほしい」という思いが強くなると、親御さんも頑張りすぎてしまうことがあります。

年齢だけでできることを求める

「もう3歳なんだから」

「年長なんだから」

と年齢だけで求めると、お子さんにとって難しい場合があります。

年齢だけではなく、今どこまで理解しているのかを見ることが大切です。

ほかのお子さんと比べる

周囲のお子さんの成長は、どうしても気になります。

でも、比較するなら以前のお子さん自身との変化にも目を向けてください。

小さな成長に気づくことは、お子さんの育ちを支えるうえでも大切です。

できるまで繰り返し練習させる

苦手なことを繰り返せば、必ずできるようになるとは限りません。

できないときには、

「どこが難しいのだろう?」

「少し手助けすればできるかな?」

と考えてみます。

やり方を変えることで、取り組みやすくなることもあります。

「少し発達が気になる」と感じたときは?

発達について学ぶほど、「うちの子は大丈夫かな」と気になることもあります。

たとえば、

  • 言葉の育ちが気になる
  • 人とのやりとりが気になる
  • 集団生活で困る場面が多い
  • 日常生活で親御さんの負担が大きい
  • 園から発達について話があった

といった場合には、発達相談を利用する方法もあります。

相談することは、すぐに診断を受けることではありません。

今のお子さんの姿を整理し、どのような関わりが必要なのかを一緒に考えるために相談してもよいのです。

「このまま様子を見てよいのかな」「どこへ相談すればいいの?」と迷っている方は、発達相談の窓口や相談前の準備をまとめたこちらの記事も参考にしてください。

こちらもCHECK

子どもの発達が気になるときはどこに相談する?相談窓口・準備・相談後の流れを解説

「ことばが同じ年齢の子より少ない気がする」 「園から、集団活動に入りにくいことがあると言われた」 「かんしゃくが強いけれど、どこに相談すればいいの?」 お子さんの発達について気になることがあっても、「 ...

続きを見る

家庭での関わりをもう少し体系的に学びたいときは

発達心理学の考え方を知ると、「今のこの子には、どんな関わりが必要なのだろう」と考えやすくなります。

一方で、毎日の生活の中で実践しようとすると、

「何から始めればいい?」

「次はどんなことに取り組めばいいの?」

と迷うこともあります。

そのような場合は、お子さんの発達段階に合わせて、家庭で取り組める内容が整理された教材を活用する方法もあります。

四谷学院「療育55レッスン」は、発達が気になるお子さん向けの家庭療育用通信講座です。

ただし、すべてのお子さんや家庭に同じ教材が合うわけではありません。

教材内容や対象、メリットだけではなく、注意点も確認したうえで検討することが大切です。

発達段階を意識しながら、「家庭で何をどの順番で取り組めばよいか知りたい」と感じている方は、家庭療育について詳しくまとめたこちらの記事も参考にしてください。

こちらもCHECK

家庭療育の教材おすすめ|発達が気になる幼児に合う教材の選び方と家庭での始め方

「言葉が少しゆっくりな気がする」 「同じ遊びばかりしているけれど、大丈夫かな?」 「園では頑張っているみたいだけれど、家では何をしてあげればいいんだろう?」 お子さんの発達が気になると、お父さんお母さ ...

続きを見る

発達心理学に関するよくある質問

発達段階より遅れていると問題がありますか?

発達段階は一つの目安です。

一つのことが年齢の目安より遅いからといって、それだけで発達上の問題があると判断することはできません。

大切なのは、お子さん全体の育ちや、生活の中で困っていることがあるかを見ることです。

心配が続く場合は、園や地域の相談窓口などに相談してみましょう。

家庭で発達を促すために特別なことは必要ですか?

必ずしも特別な訓練が必要というわけではありません。

一緒に遊ぶ。

気持ちを言葉にする。

できたことを認める。

こうした毎日のやりとりも、お子さんの育ちを支える大切な経験です。

発達心理学を知れば子育てがうまくいきますか?

発達心理学を知ったからといって、子育ての悩みがすべてなくなるわけではありません。

でも、子どもの行動を「困ったこと」とだけ見るのではなく、「今は育ちの途中なのかもしれない」と考えるヒントになります。

知識をそのまま当てはめるのではなく、目の前のお子さんの姿を見るために活用することが大切です。

まとめ|発達心理学は「この子を理解する」ためのヒント

発達心理学を知る目的は、子どもを年齢の基準に当てはめることではありません。

今のお子さんが何を理解し、何に困り、どんな関わりがあると安心できるのか。

その姿を丁寧に見取るためのヒントとして活用することが大切です。

子どもの発達には個人差があります。

同じ年齢でも、言葉や運動、人との関わりなど、得意なことや育つペースは一人ひとり違います。

家庭では、まずお子さんの今の姿を見てみてください。

  • 子どもの気持ちを受け止める
  • 発達に合った分かりやすい言葉で伝える
  • できていることを具体的に認める

こうした日々の小さな関わりが、お子さんの安心や育ちにつながっていきます。

そして、「このまま様子を見ていて大丈夫かな」と心配が続く場合は、親御さんだけで抱え込まず、園や地域の相談窓口などへ相談することもできます。

お子さんの発達に合わせた関わりを、家庭でもう少し体系的に続けてみたい方は、家庭療育について詳しくまとめたこちらの記事も参考にしてください。

こちらもCHECK

家庭療育の教材おすすめ|発達が気になる幼児に合う教材の選び方と家庭での始め方

「言葉が少しゆっくりな気がする」 「同じ遊びばかりしているけれど、大丈夫かな?」 「園では頑張っているみたいだけれど、家では何をしてあげればいいんだろう?」 お子さんの発達が気になると、お父さんお母さ ...

続きを見る

参考

・こども家庭庁「乳幼児健診に関する取組み」

・国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター

  • この記事を書いた人

子育て園長

認定こども園の園長として、子どもたちの育ちや保護者相談、発達支援、職員育成に関わっています。 保育・幼児教育を軸に、心理学や脳科学の考え方も取り入れながら、子どもたち一人ひとりの姿を大切にした園づくりをしています。家庭では、10歳の娘と7歳の息子を育てる父親です。 このサイトでは、園長としての経験をもとに、子育て・保育・発達・学びについて、やさしく分かりやすくお伝えします。

-子育て