子育て

【解説】きょうだいと一緒にできる発達支援あそび|ABAや感覚統合を自然に取り入れる方法

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「きょうだいで遊ぶと、いつもケンカになってしまう」「一緒に遊ばせたいけれど、どう関わらせればいいかわからない」そんな悩みを持つパパやママは多いのではないでしょうか。

実は、きょうだいで一緒に過ごす遊びの時間は、発達支援の観点から見てもとても大切な学びの場になります。兄弟姉妹が一緒に遊ぶことは、自然に社会性を育てたり、ABA(応用行動分析)や感覚統合のエッセンスを取り入れたりできる絶好のチャンスです。

この記事では、きょうだいと一緒に楽しみながら取り組める発達支援あそびを、ABAや感覚統合の視点から具体的にご紹介します。日常生活の中で無理なく実践できる工夫を知っていただけたらと思います。

きょうだいで一緒に遊ぶことが発達支援につながる理由

模倣を通じて学びやすい

子どもは「真似」を通して多くのことを学びます。お兄ちゃんやお姉ちゃんの行動を見て、自然に同じことをしようとするのは、お子さんの学びにとって大きなプラスになります。例えば、「片づけを始めた兄弟を見て自分も片づける」「歌を歌っているのを真似して声を出す」といった小さな行動が、成長のきっかけになるのです。

社会性や順番を体験できる

きょうだい遊びは「待つ」「譲る」「交代する」といった社会性の練習の場にもなります。一人遊びでは経験できないやりとりを通じて、人と関わる力を育てることができます。

家族の中で安心感を持てる

園や外の世界では緊張してしまうお子さんも、きょうだいと一緒なら安心して挑戦できます。大好きな存在と遊ぶことで、無理なく挑戦できるのが家庭ならではの良さです。

ABAの考え方を取り入れたきょうだい遊び

褒め合う仕組みをつくる

ABA(応用行動分析)の基本は「できたらすぐに褒める」ことです。兄弟同士で「ありがとう」「すごいね」と声を掛け合うルールをつくると、自然と肯定的な雰囲気になります。例えば、一緒にブロックを積んだときに「上手だね!」とお兄ちゃんが言えば、弟も嬉しくなり、次の行動につながります。

スモールステップで成功体験を積む

大きな課題をいきなりやらせるより、小さなステップに分けるのがポイントです。例えば「積み木を一つ積む」から始め、「二つ積む」「三つ積む」と段階的に挑戦していくことで、達成感を得ながら自信をつけていけます。兄弟で交互に取り組むと、楽しみながら継続できます。

感覚統合を取り入れたきょうだい遊び

全身を使ったあそび

体を大きく動かす遊びは、感覚統合を促す効果があります。クッションジャンプや布団山登りは、きょうだいで一緒にできる代表的な遊びです。跳んだり登ったりする中で、バランス感覚や体幹が育ち、エネルギーも発散できます。

協力して楽しむあそび

ボール転がしリレーは簡単ですが、協力しなければうまく続きません。転がすタイミングを合わせたり、「次は僕!」と順番を守ったりする中で、協調性が育ちます。

指先を使うあそび

粘土やビーズ通しなど、手先を使う遊びはきょうだいと並んで挑戦すると楽しく続けられます。お互いに作品を見せ合ったり「すごいね」と認め合ったりすることで、達成感を共有できます。

家庭での工夫で支援効果を高める

ケンカも学びの一部と考える

きょうだい遊びではケンカがつきものです。しかし、そのやりとりも「順番を守る」「気持ちを伝える」練習になります。パパやママが「どうしたかったのかな?」と聞き取りながら導くことで、社会性の学びにつながります。

親が一緒に盛り上げる

きょうだい遊びがうまくいかないときは、パパやママが一緒に遊びに入り「楽しそうだね!」と雰囲気を作ることが効果的です。大人が楽しんでいると、自然に子どもたちも前向きになります。

家庭療育をもっと広げたいパパ・ママへ

きょうだいでの遊びは、家庭で自然にできる発達支援の一歩です。ただ、「遊びのバリエーションが少なくて続かない」「もっと具体的なアイデアが欲しい」と思うこともあるでしょう。

そんなときは、家庭で取り入れられる教育プログラムを参考にするのもおすすめです。 こちらの記事 では、遊び感覚でABAや感覚統合を実践できるプログラムが紹介されています。きょうだいで楽しめる内容も多く、日常に取り入れやすい工夫が詰まっています。

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まとめ

きょうだいと一緒に遊ぶことは、ABAや感覚統合を自然に取り入れられる大切な機会です。模倣や順番待ち、協力などの経験は、発達支援において欠かせない力を育てます。

家庭療育は特別な時間を設けるのではなく、日常の遊びの中に少し工夫を加えることから始められます。まずはきょうだいで一緒に「遊ぶ」「褒め合う」ことから始めていただけたらと思います。そうした小さな積み重ねが、お子さんの安心や自信につながっていくとなるといいですね。

  • この記事を書いた人

ポジティブ園長

田舎の自然の中で、のんびりと9歳の娘と6歳の息子と暮らすパパ。 保育 × 心理学 × 脳科学をヒントに、職員と子どもたちが共に成長できる園づくりをしています。 “答えのない時代”だからこそ、楽しみながら考え、失敗を恐れず挑戦する──そんな姿を大切に、みんなと歩んでいる園長です。

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