
「早くして!と何度言っても動いてくれない」
「できないと泣いてしまったとき、何て言えばいいの?」
「かんしゃくを起こしたとき、励ますほど怒ってしまう……」
お子さんの発達が気になっているお父さん、お母さんにとって、毎日の「声かけ」は悩みやすいことの一つではないでしょうか。
お子さんのためを思って伝えているのに、うまく伝わらない。
何度言っても行動につながらない。
そんな日が続くと、「自分の関わり方がよくないのかな」と不安になってしまうこともありますよね。
でも、声かけには、お子さんを思いどおりに動かすための「魔法の言葉」があるわけではありません。
大切なのは、お子さんの今の姿を見取りながら、
- 何をすればよいのかわかる
- 気持ちを受け止めてもらえる
- 次の行動をイメージできる
ように、わかりやすく言葉を届けることです。
この記事では、家庭療育にすぐ活かせる声かけフレーズを50個紹介します。
朝の支度から遊びや学び、友達とのやりとりまで、日常生活で困りやすい場面ごとにまとめました。
全部を覚える必要はありません。
まずは「今、一番困っている場面」で使えそうな言葉を一つ見つけてみてください。
家庭療育で大切にしたい「声かけ」3つの基本
長い説明より「短く・具体的に」伝える
お子さんに、
「ちゃんとして」
「早くして」
と伝えても、なかなか行動につながらないことがあります。
そんなときは、「何をすればよいか」が具体的にわかる言葉へ変えてみましょう。
例えば、「早く準備して」ではなく、
「靴を履こう」
と一つの行動だけを伝えます。
靴が履けたら、
「次は、かばんを持とう」
と伝えます。
大人にとっては「出かける準備」という一つの行動でも、お子さんにとっては複数の行動が組み合わさっています。
一度にたくさん伝えるより、一つずつ区切ることで理解しやすくなることがあります。
「できない」を責めるより今の姿を言葉にする
できない姿を見ると、つい、
「どうしてできないの?」
と言いたくなることもあるでしょう。
そんなときは、結果だけではなく、お子さんが取り組んでいた過程にも目を向けてみます。
「ここまでできたね」
「難しかったね」
「一人でやってみたんだね」
と、目の前にある姿をそのまま言葉にします。
大切なのは、何でも「すごい」「えらい」とほめ続けることではありません。
お子さん自身が「どこまでできたのか」を理解できるよう、具体的に伝えることです。
選べる場面では二つの選択肢を使う
自分で決めることが難しいお子さんには、二つの選択肢を示す方法もあります。
例えば片づけなら、
「車から片づける?ブロックからにする?」
と聞いてみます。
「片づける・片づけない」を選ばせるのではなく、「どちらから片づけるか」を選べるようにするのがポイントです。
もちろん、道路へ飛び出しそうなときなど安全に関わる場面では、大人がはっきり伝えることも必要です。
すべてを選択式にするのではなく、お子さんが自分で決められる場面で取り入れてみましょう。
朝の支度・生活習慣で使える声かけ12選
朝の支度が進まないときの声かけ4選
朝は、ご両親にとっても忙しい時間です。
そんなときに準備が進まないと、つい「早く!」を繰り返してしまいますよね。
次のような言葉へ置き換えてみましょう。
- 「まず靴下を履こう」
- 「シャツとズボン、どっちから着る?」
- 「ここまでできたね。次はかばんだよ」
- 「時計の長い針がここまで来たら出発しよう」
ポイントは、「何をするのか」「いつまでなのか」をできるだけ具体的にすることです。
時間の理解がまだ難しい場合は、時計だけではなく、タイマーや絵などを使ってもよいでしょう。
食事・片づけで使える声かけ4選
食事や片づけでは、終わりが見えないことで負担を感じるお子さんもいます。
- 「まず一口食べてみよう」
- 「食べられないときは教えてね」
- 「車はこの箱に入れよう」
- 「あと3個入れたらおしまいにしよう」
「全部食べなさい」「全部片づけなさい」と大きな目標を伝えるより、小さく区切ることで取り組みやすくなる場合があります。
ただし、食事については無理に食べさせることが目的ではありません。
味や食感への感じ方には個人差があります。
強い偏食などが気になる場合は、園や専門機関へ相談することも考えましょう。
お風呂・歯みがき・寝る前に使える声かけ4選
生活習慣では、「次に何をするか」がわかることで安心しやすくなるお子さんもいます。
- 「お風呂の次はパジャマだよ」
- 「上の歯から磨こう」
- 「絵本を1冊読んだら、おやすみしよう」
- 「今日も一日よく頑張ったね」
毎日同じ順番で生活することが、お子さんにとって見通しにつながる場合もあります。
お子さんの言葉の発達が気になっている方は、日常の声かけや絵本を使った関わり方についても確認してみてください。
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遊び・学び・ことばを育てる声かけ13選
遊びを広げたいときの声かけ5選
遊びは、お子さんの興味や気持ちを知る大切な時間です。
「これは何色?」
「これは何?」
と質問ばかりするより、お子さんが見ているものへ大人が言葉を添えてみましょう。
- 「赤い車、走ってるね」
- 「次はどこに行くのかな?」
- 「お母さんにも貸してくれる?」
- 「一緒にやってみよう」
- 「もう一回やってみる?」
例えば、お子さんが電車を並べているなら、大人がすぐ遊び方を変えようとせず、
「長くつながったね」
と今していることを言葉にします。
まずお子さんの世界へ大人が入っていくイメージです。
ことばで伝えることを支える声かけ4選
言葉がまだ十分に出ていないときも、「言わせること」だけを目標にする必要はありません。
- 「ほしいんだね」
- 「『ちょうだい』って言ってみる?」
- 「ジュース?お水?」
- 「指さしでも教えてね」
例えば、お子さんが欲しいものを指さしたとします。
すぐに「ちょうだいって言って」と繰り返させるだけではなく、
「ジュースがほしいんだね」
と、大人が気持ちを言葉にする方法があります。
言葉だけではなく、指さしや身振りも大切なコミュニケーションです。
「伝えたらわかってもらえた」という経験を積み重ねながら、育ちを支えていきます。
学びや課題に取り組むときの声かけ4選
家庭療育や幼児教材に取り組むときは、正解できるかだけに注目しないことも大切です。
- 「まず一緒にやってみよう」
- 「ここまでできたね」
- 「難しかったらヒントを出すね」
- 「さっきよりわかってきたね」
うまくできなかったときも、
「言葉だけでは難しいのかな?」
「見本があるとわかるかな?」
と考えてみます。
こうした姿を見取ることで、お子さんが理解しやすい方法を見つけられることがあります。
切り替え・かんしゃく・失敗したときの声かけ15選
遊びを終われないときの声かけ5選
遊びを途中で終えることが苦手なお子さんもいます。
突然、
「もう終わり!」
と言われると、気持ちを切り替える時間が足りない場合があります。
- 「あと5分でおしまいだよ」
- 「あと1回したら終わろう」
- 「最後はどれにする?」
- 「おしまいにして、次はごはんだよ」
- 「続きはまたあとでしようね」
ポイントは、終わりだけではなく、「次に何があるのか」まで伝えることです。
こだわりや予定変更への難しさが強く見られる場合は、場面ごとの関わり方を詳しくまとめた記事も参考になります。
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かんしゃく・気持ちが高ぶったときの声かけ5選
かんしゃくの最中は、お子さん自身も気持ちを整理できないことがあります。
そんなときに長く説明したり、
「どうして怒っているの?」
と質問を繰り返したりすると、さらに負担になる場合があります。
- 「嫌だったね」
- 「悲しかったんだね」
- 「ここで待っているよ」
- 「落ち着いたら教えてね」
- 「どうしたかったか、一緒に考えよう」
まず安全を確保します。
そして、言葉を増やしすぎず、お子さんが落ち着くまで待ちます。
落ち着いてから、
「どうしたかった?」
と一緒に振り返ることで、次に気持ちを伝える方法を考えられます。
失敗・できなかったときの声かけ5選
できないことが続くと、お子さん自身もつらくなることがあります。
- 「難しかったね」
- 「ここまではできたよ」
- 「一緒にもう一回やってみる?」
- 「違う方法も試してみようか」
- 「やめても大丈夫。またやりたくなったらやろう」
「頑張ればできるよ」という励ましが、いつも役立つとは限りません。
疲れているときには、いったん休むことも大切です。
家庭療育は、課題を最後まで終わらせることが目的ではありません。
お子さんがどんなときに困るのかを見取り、その子に合った方法を考えていく時間でもあります。
友達・集団生活・気持ちのやりとりで使える声かけ10選
友達とのやりとりを支える声かけ5選
おもちゃの貸し借りや順番を待つことなど、友達との関わりには多くの力が必要です。
「仲良くしなさい」
だけでは、具体的にどうすればよいかわからないことがあります。
- 「『貸して』って聞いてみようか」
- 「今は○○ちゃんが使っているよ」
- 「終わったら貸してもらおう」
- 「一緒に使う方法を考えてみよう」
- 「嫌なときは『いや』って言っていいよ」
大切なのは、いつでも譲ることではありません。
自分の気持ちを相手へ伝えることも、社会性の一つです。
友達とのやりとりや順番、気持ちの伝え方を家庭で練習する方法については、SSTの記事でも詳しく紹介しています。
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気持ちを理解することを支える声かけ5選
自分の気持ちに名前をつけることが、まだ難しいお子さんもいます。
そんなとき、大人がそっと言葉を添えてみます。
- 「うれしかったね」
- 「悔しかったんだね」
- 「びっくりしたね」
- 「どうしてほしいか教えてね」
- 「次はどうしたらいいか一緒に考えよう」
大人が「あなたはこう思っている」と決めつける必要はありません。
「悔しかったのかな?」
と様子を見ながら言葉を添える方法でもよいでしょう。
少しずつ、自分の気持ちや相手の気持ちへ目を向けられるよう育ちを支えていきます。
声かけに迷う家庭には四谷学院「療育55レッスン」という方法も
声かけだけでなく家庭での関わりを順序立てて考えたい方へ
ここまで50個の声かけを紹介しました。
でも、実際の子育てでは、
「この場面では何と言えばいい?」
という悩みが次々に出てきますよね。
フレーズを覚えるだけではなく、
「今のお子さんには、どんな課題が合っているのかな?」
「どこを少し支えてあげればよいのかな?」
と、家庭療育そのものを順序立てて考えたい方もいるでしょう。
そんなご家庭の選択肢の一つが、四谷学院「療育55レッスン」です。
療育55レッスンは、発達が気になるお子さんが家庭で取り組める通信講座です。
A~Gの7段階に分かれ、年齢だけではなく、お子さんの今の「できること」に合わせて始める段階を選べます。
また、1回10~15分程度を目安に取り組めるため、家庭生活の中へ短い時間から取り入れやすいことも特徴です。
「場面ごとの声かけはわかったけれど、家庭療育全体では何をすればいい?」と感じている方は、まず教材内容を確認してみる方法があります。
四谷学院の「療育55レッスン」
指導書と専任担任のサポートがある
家庭療育で難しいのは、教材を用意することだけではありません。
「どこまで手伝えばいい?」
「間違えたときはどう声をかける?」
と、実際の関わり方で迷うことも多いでしょう。
療育55レッスンには、ご両親が課題の目的や進め方を確認するための指導書があります。
さらに、専任担任による個別サポートがあり、教材の進め方や家庭での取り組みについて相談できます。
今回紹介した50の声かけも、すべてのお子さんに同じように合うわけではありません。
「どんな声かけなら、この子には伝わりやすい?」
と考えることが大切です。
まず無料判定テストや教材サンプルで、お子さんに合いそうな内容か確認してみましょう。
四谷学院の「療育55レッスン」
「うちの子の場合は?」と迷ったら無料の個別相談も利用できる
教材を見ても、
「うちのお子さんなら、どの段階から始めればいい?」
「家庭では、どんな取り組み方が合う?」
と迷うこともあるでしょう。
四谷学院では、発達支援専任スタッフへ相談できる無料の個別相談も用意されています。
お子さんの現在の様子や家庭で困っていることを伝えながら、受講段階や課題の進め方などについて相談できます。
「教材だけを見て決めるのは不安」という親御さんにとって、申し込む前に直接相談できることは安心材料の一つです。
無料相談も含めて療育55レッスンのサポート内容を詳しく知りたい方は、料金やメリット・デメリットとあわせて、こちらの記事も参考にしてください。
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よくある質問とまとめ|これから試してみたい工夫
同じ声かけをしても動いてくれないときは?
同じフレーズを使っても、お子さんが動かないことはあります。
だからといって、「言い方を失敗した」と考える必要はありません。
例えば、
- 言葉の意味がまだわかりにくかった
- 今している活動を終える準備ができていなかった
- 疲れていた
- 周りの音や刺激が気になっていた
など、さまざまな背景があります。
言葉を繰り返すだけでなく、絵や実物を見せたり、環境を整えたりすることも考えてみましょう。
ほめる声かけは多いほどよいですか?
何でも「すごい!」「えらい!」とほめればよいわけではありません。
例えば、
「自分で靴を履けたね」
「最後まで運べたね」
と、実際にできたことを具体的に伝える方法があります。
お子さんが「自分は何ができたのか」を理解しやすくなる声かけを意識してみましょう。
声かけを嫌がるときはどうすればいい?
お子さんによっては、大人からたくさん言葉をかけられることで負担を感じることがあります。
そんなときは、
- 短く伝える
- 言ったあとに少し待つ
- 絵や実物を見せる
といった方法も試してみましょう。
「もっと言わなければ」ではなく、言葉を減らすことで伝わりやすくなる場合もあります。
まとめ|これから試してみたい工夫
この記事では、家庭療育や日常生活ですぐ使える声かけフレーズを50個紹介しました。
でも、50個すべてを今日から使う必要はありません。
これから試してみたい工夫として、まずは、
- 困っている場面を一つだけ選ぶ
- そこで使うフレーズを1~2個決める
- 短く具体的に伝える
- お子さんの反応を見ながら調整する
- うまくいかなくても別の方法を考える
ところから始めてみましょう。
声かけで大切なのは、「正しいフレーズ」を暗記することではありません。
- お子さんは何を見ているのか
- どこで困っているのか
- どんな伝え方ならわかりやすいのか
そんな一つひとつの姿を見取ることが、お子さんの育ちを支えることにつながります。
そして、
「場面ごとの声かけだけでなく、家庭での関わり方をもう少し順序立てて考えたい」
と感じたときには、家庭療育向けの教材を活用する方法もあります。
四谷学院「療育55レッスン」には無料判定テストや教材サンプルもあります。
すぐに申し込む必要はありません。
まず内容を確認し、
「わが家のお子さんに合いそうかな?」
「親子で無理なく続けられそうかな?」
と考えるところから始めてみましょう。
四谷学院の「療育55レッスン」



