
プログラミング教育が小学校で当たり前になってきたと聞いても、「うちの子にはまだ早いのでは?」「親の自分がパソコンにくわしくないのに大丈夫かな」と不安に感じているお父さん、お母さんは多いのではないでしょうか。授業で少し触れているとは聞くものの、実際に家でどうサポートすればいいのか分からず、なんとなくモヤモヤしたまま時間だけが過ぎてしまうこともありますよね。
その一方で、「小学生のうちからプログラミングに親しんでおいたほうがいいらしい」「スクラッチという無料の教材が良いと聞いた」といった情報もたくさん入ってきます。まわりの家庭が先に始めている様子を見て、あせりに近い気持ちを抱く親御さんもいるかもしれません。
とはいえ、いきなり難しいコードを書かせたり、高額な教材をそろえたりする必要はありません。小学生のプログラミング入門としてよく名前が挙がる「スクラッチ」は、カラフルなブロックを組み合わせてキャラクターを動かす、ゲーム感覚の学習環境です。幼児教育の知見をもとに見ても、「遊びながら考える力を育てやすいツール」として世界中で広く使われています。
この記事では、小学生のプログラミング入門としてスクラッチを安心して始めるためのステップを、やさしく整理していきます。ご両親がプログラミング未経験でも大丈夫な理由、家庭で準備しておきたい環境、最初の1か月の進め方、つまずきやすいポイントとその乗り越え方などを、専門用語をかみ砕きながらお伝えします。
お子さんの姿を見取りながら、「今はどんな力が育っているのか」「どんな声かけが育ちを支えるのか」をイメージしやすくなる内容を目指しています。読み終わるころには、「これならわが家でも少しずつ始められそう」と感じていただけるはずです。
小学生のプログラミング入門としてスクラッチが選ばれる理由
スクラッチとは?小学生でも安心して使える無料の学習環境
まずは、そもそもスクラッチとは何かを整理しておきましょう。スクラッチは、インターネットにつながったパソコンやタブレットがあれば、無料で使えるプログラミング学習環境です。世界中の子どもたちが利用しており、日本語にも対応しているので、小学生でも安心して取り組めます。
スクラッチの特徴は、「文字をたくさん打つ必要がない」という点です。画面の左側に並んだカラフルなブロックを、マウスでドラッグ&ドロップして組み合わせるだけで、キャラクターを動かしたり、音を鳴らしたりできます。専門的な英単語を延々と覚える必要はなく、「このブロックをつなげたらどうなるかな?」と試しながら学ぶことができるのです。
また、ブラウザ上で動くサービスなので、複雑なインストール作業もほとんど必要ありません。学校の授業で一度触れたことのあるお子さんであれば、「あ、見たことある!」とすぐに思い出してくれることも多いでしょう。プログラミング入門としてのハードルが低いことが、スクラッチが選ばれる大きな理由のひとつです。
「遊びながら学べる」ビジュアルプログラミングの特長
スクラッチは、いわゆる「ビジュアルプログラミング」と呼ばれる仕組みを採用しています。ビジュアルプログラミングとは、文字列ではなく、ブロックやアイコンといった「目に見える部品」を組み合わせてプログラムを作る方法のことです。
たとえば、「10歩うごく」「右に15度まがる」「ねこが『やった!』と言う」といった命令が、それぞれ色のついたブロックになっています。お子さんは、そのブロックを順番につなげていくだけで、自分の思い描いた動きを画面の中で再現できます。まるでレゴブロックや積み木で遊ぶような感覚で、「もしこうしたらどうなるかな?」と試行錯誤できるのが大きな魅力です。
幼児教育の知見をもとに見ると、「遊びの中で試行錯誤をくり返す経験」は、考える力やあきらめない心を育てるうえでとても重要だと言われています。スクラッチを使った小学生のプログラミング入門では、まさにその姿を見取ることができます。正解を一発で当てることよりも、「どうして動かなかったのかな」「次はどう変えてみようか」と、一緒に考えるプロセスを大切にしていきたいですね。
幼児教育の知見をもとに見た、スクラッチと小学生の発達段階との相性
小学生とひとことで言っても、1年生と6年生では、できることも興味の向き方も大きく違います。スクラッチは、その幅広い発達段階に対応しやすいという点でも、プログラミング入門に適したツールだと言えます。
低学年のお子さんは、まだ長い文章を読んだり、複雑な説明を理解したりすることが難しい場合があります。しかし、スクラッチでは、絵や色で分類されたブロックを見て、「これは動くブロック」「これは音のブロック」と直感的に理解できます。はじめは、ねこを少し動かすだけでも十分です。「自分で動かせた!」という成功体験が、次の意欲につながっていきます。
中学年になると、「こうしたらこうなるはず」と予想を立ててから試すことが上手になっていきます。「もしボタンがおされたらジャンプする」といったルールを自分で考える経験は、論理的に物事を組み立てる力を育てます。
高学年になると、登場キャラクターを増やしたり、得点の仕組みを作ったりと、本格的なゲームづくりにも挑戦できるようになります。ここまでくると、スクラッチは単なる遊びではなく、「作品づくりの場」に近づいていきます。
このように、スクラッチは小学生の発達段階に合わせて、学び方の深さを変えやすいのが特長です。ご両親は、「どこまでできたか」ではなく、「今のお子さんの段階でどんな姿が見られているか」を意識して見取ることで、無理のないステップアップを支えやすくなります。
スクラッチを始める前に知っておきたい準備と環境づくり
パソコン・タブレットは何を用意すればいい?最低限のスペックとチェックポイント
「スクラッチをやるには、新しいパソコンを買わないといけないのかな?」と心配される親御さんも少なくありません。結論から言うと、多くのご家庭にある一般的なパソコンで、小学生のプログラミング入門としてのスクラッチは十分動きます。
目安としては、インターネットに問題なくつながり、普段からブラウザ(ChromeやEdgeなど)で動画サイトを見られているなら、まず大丈夫です。かなり古い機種で、動画がカクカクしてしまうようであれば、一度スクラッチのサイトを開いてみて、動きに問題がないか確認してみましょう。
タブレットでも、ブラウザからスクラッチの画面を開くことはできます。ただ、細かなドラッグ操作が必要になる場面もあるため、マウスのあるパソコンのほうが、お子さんにとっては扱いやすいことが多いです。もしノートパソコンがある場合は、最初はそちらから試してみるのがおすすめです。
チェックしたいポイントとしては、次のようなところです。
・インターネットにつながるか
・ブラウザがあるか(できれば最新版にしておく)
・音が出るか、スピーカーやイヤホンが使えるか
・マウスやタッチパッドがスムーズに動くか
特別な高性能マシンは必要ありません。「今あるもので始めてみて、問題があれば少しずつ整える」という考え方で十分です。
アカウント作成と安全のための設定|保護者が気をつけたいポイント
スクラッチは、アカウントがなくても一部の操作は試せますが、本格的に作品を保存したり、続きから作業したりするには、アカウントを作成しておくと安心です。とはいえ、「子どもの情報を登録して大丈夫?」という不安もありますよね。
アカウント作成では、メールアドレスとユーザー名を設定します。ユーザー名は、実名が分からないものにするのが基本です。たとえば、好きな動物や色を組み合わせたニックネームなどがおすすめです。「本名+誕生日」「学校名」など、個人を特定しやすい情報は避けるよう、ご両親がしっかり見てあげましょう。
また、スクラッチには作品をインターネット上に公開したり、他の人の作品にコメントを書いたりする機能があります。これ自体は学びの広がりにもつながりますが、最初のうちは、親御さんと一緒にルールを確認しながら使いたいところです。
たとえば、
・最初のうちは「公開」ではなく「非公開」で保存する
・コメントを書くときは、「相手が読んでいやな気持ちにならないか」を一緒に考える
・困ったコメントを見つけたら、必ず大人に相談する
といった約束を事前に話しておくと、お子さんも安心して活動できます。アカウントを作るときや最初に作品を保存するときは、ぜひお父さん、お母さんがそばについて、一緒に画面を確認してみてください。そうすることで、オンラインの学びの場での姿を見取りやすくなります。
学習時間とルールづくり|画面時間とのバランスをどうとる?
小学生のプログラミング入門としてスクラッチを取り入れるとき、必ず意識したいのが「時間のルール」です。楽しいからこそ、気づけば長時間続けてしまうお子さんも少なくありません。学びの機会としては良いことでも、目の疲れや生活リズムへの影響が心配になります。
目安としては、1回あたり15〜20分程度から始めるのがおすすめです。特に低学年のお子さんは、集中が続いても30分ほどまでと考えておくと安心です。「今日は20分だけスクラッチタイムにしようね」と最初に伝え、キッチンタイマーやアラームを一緒にセットすると、見通しが持ちやすくなります。
時間帯についても、「寝る前はやらない」「宿題が終わってから」など、ご家庭ごとのルールを決めておきましょう。夜遅くに画面を見続けると、眠りが浅くなったり、翌朝の目覚めに影響したりすることがあります。スクラッチ自体はとても良い学びですが、「いつ・どれくらい」取り組むかは、大人が環境を整えてあげたいところです。
大事なのは、「禁止」ではなく「一緒に決める」ことです。
・1週間のうち、何日くらいならできそうか
・1日にどれくらいの時間なら気持ちよく続けられそうか
これを親子で話し合いながら決めることで、お子さん自身が自分の時間を意識するきっかけにもなります。幼児教育の知見をもとにしても、「自分で決めたルールを守ろうとする経験」は、自己管理の力を育ちを支える大切な一歩だとされています。
このように、環境とルールを整えることができれば、スクラッチはご家庭でも安心して始められます。次のステップでは、いよいよ具体的に「最初の1か月をどう進めるか」を見ていきましょう。最初のつまずきをやわらげながら、「できた!」という笑顔を引き出すステップを、一つひとつ確認していきます。
スクラッチで安心して始められるステップ|最初の1か月ロードマップ
1週目:スクラッチの画面に慣れる|作品で遊びながら「できそう」を増やす
いよいよスクラッチを始めようとすると、「まずは作らせないと」と考えてしまいがちです。けれど、小学生のプログラミング入門の最初の1週目は、「自分で作る」よりも、「遊びながら慣れる」ことを大事にしてみてください。
スクラッチには、世界中の子どもたちや大人が作った作品がたくさん公開されています。最初の1週間は、その作品で遊んでみる期間にしてみましょう。「ゲーム」「物語」「アニメーション」など、ジャンルもさまざまです。
お子さんが遊んでいるときに、親御さんからこんな声かけをしてみてください。
「どこが一番おもしろかった?」
「このキャラクター、どうやって動いていると思う?」
正解を求める必要はありません。「こうなったら動くのかな」「このボタンを押したら変わるんじゃない?」と、しくみを想像すること自体が、プログラミング的な考え方につながっています。お子さんの姿を見取りながら、「考えながら遊んでいるな」と感じられたら、それだけで大きな一歩です。
この週は、「スクラッチの世界ってこんな感じなんだ」「自分でもできそうかも」という感覚を育てることがゴールです。焦らず、楽しさをたくさん味わわせてあげてください。
2週目:ねこを動かす・音を鳴らす|かんたんなプログラムで成功体験
2週目から、いよいよ「作る」ことに少しずつ挑戦していきます。ただし、ここでも大切なのは「小さく始める」ことです。最初の目標は、「ねこを動かす」「音を鳴らす」など、シンプルなものがおすすめです。
たとえば、こんな流れです。
ステージ中央にいるねこ(スプライトと呼ばれます)を確認する
「動き」カテゴリーから「10歩動かす」のブロックを1つ持ってくる
「イベント」カテゴリーから「旗が押されたとき」のブロックを持ってきて、上にくっつける
緑の旗をクリックして、ねこが動くのを一緒に見る
この4ステップだけでも、「自分の操作でキャラクターが動いた」という成功体験になります。音を鳴らすときも同じです。「音」カテゴリーから好きな音のブロックを選び、「旗が押されたとき」につなげてみます。
ご両親には、次のような声かけを意識してみてほしいです。
「やったね、動いたね!」
「このブロックをつなげたから動いたんだね」
結果だけでなく、どのブロックをどう組み合わせたかに目を向けてあげると、お子さんの育ちを支えるフィードバックになります。「正しくできたか」より、「自分でやってみたこと」を大切にしてあげたいですね。
3週目:自分だけのストーリーやミニゲームづくりに挑戦
3週目になってくると、少しずつスクラッチの操作にも慣れてきます。このあたりから、「自分だけの作品」を作る楽しさを味わえるようにしていきましょう。
たとえば、こんなテーマを提案してみます。
・ねこがゴールまで歩いていく短いストーリー
・りんごをキャッチすると得点が増えるミニゲーム
・好きなキャラクター同士の会話アニメーション
最初は、背景を変えるだけでも立派な作品です。「宇宙の背景にしてみようか」「海の中にしてみる?」と話しながら、お子さんのイメージを形にしていきましょう。キャラクターを追加して、動かすだけでも十分チャレンジになります。
うまくいかないときは、「どこを変えたらよさそうかな?」と一緒に考えてみてください。ブロックの順番が違っていたり、つなぎ忘れていたりすることが多いです。「ここはこう考えたんだね」と途中の考えを言葉にしてあげると、お子さんは自分の試行錯誤に自信を持ちやすくなります。
この週のゴールは、「世界に一つだけの作品ができた」という実感を持てることです。完成度の高さよりも、「自分のアイデアが形になった」という経験を大事にしていきたいですね。
4週目:家族に見せてふり返る|次の目標を一緒に決めよう
4週目は、「ふり返り」と「次の目標づくり」の時間にしてみましょう。ここまでに作った作品を、お父さんやお母さん、きょうだいの前で発表する「ミニ発表会」を開くのもおすすめです。
発表会と言っても、かしこまる必要はありません。リビングで、「今日は○○が作ったゲームを見せてもらおうか」と声をかけ、スクラッチの画面をテレビやモニターに映してみんなで見るだけで十分です。
そのとき、ご両親からはこんな質問をしてみてください。
「どこを一番がんばったの?」
「ここはどうやって動かしているの?」
「次はどんなふうにしてみたい?」
これらの問いは、お子さんが自分の学びを言葉にするきっかけになります。「ここでつまずいたんだけど、自分で直せたんだよ」「次はもっとむずかしい敵を増やしたい」といった言葉が出てきたら、その姿をしっかり見取って、ぜひほめてあげてください。
最後に、「じゃあ来月は、こんなことができたらいいね」と、次の小さな目標を一緒に決めてみましょう。
・ジャンプを入れてみる
・得点を表示してみる
・音楽を入れてみる
このような、ちょっと背伸びすれば届きそうな目標が、お子さんの育ちを支える原動力になります。小学生のプログラミング入門としての最初の1か月を、親子で楽しくふり返りながら、次のステップへとつないでいきましょう。
スクラッチから広がる「もっと学びたい!」を支える学び方
自宅でできる次のステップ|発展教材・コンテスト・オンラインコミュニティ
小学生のプログラミング入門としてスクラッチを続けていると、多くのお子さんが「もっとこうしたい」「こんなゲームも作ってみたい」と言い始めます。その「もっと学びたい」という気持ちを、大切に育ちを支えることが次のステップです。
自宅でできる発展的な取り組みとしては、
・スクラッチ公式サイトのチュートリアルプロジェクト
・「〇〇を作ってみよう」とテーマが決まっている学習用プロジェクト
・オンライン上で行われる作品コンテストやチャレンジ企画
などがあります。
コンテストと聞くと身構えてしまうかもしれませんが、「参加すること」自体が良い経験になります。他の子の作品を見ることで、「こんな表現の仕方があるんだ」「この仕組み、まねしてみたい」と、新しい視点が生まれます。ご両親は、お子さんが他の作品から何を感じているのか、その姿を見取りながら、「ここがおもしろかったんだね」と共感してあげるだけでも十分なサポートになります。
オンライン教材や教室を考えるのはどんなタイミング?
スクラッチを使った小学生のプログラミング入門を続けていくと、家庭だけではフォローが難しく感じる瞬間が出てくるかもしれません。たとえば、
・自分でどんどん新しい作品を作りたがる
・ゲームのルールや仕組みをかなり細かく考え始める
・質問の内容が難しくなり、大人では答えきれない
こうした姿が見られたときは、オンライン教材や教室など、外部の力を借りるタイミングの一つと言えます。
オンライン教材は、自宅で自分のペースで進められるのが魅力です。一方で、教室やスクールでは、同年代の子どもたちと一緒に学ぶことで、「友だちのアイデアに刺激を受ける」「人前で作品を発表する」といった経験ができます。どちらが良い・悪いではなく、「わが家のお子さんにはどちらの環境が合いそうか」を、ご両親がていねいに見取っていけると良いですね。
教材・スクール選びでチェックしたいポイント(カリキュラム/サポート/料金)
教材やスクールを選ぶときには、次のようなポイントをチェックしておきたいところです。
・対象学年と難易度:小学生全般向けか、高学年向けか
・カリキュラムの内容:スクラッチ中心か、ロボットや他の言語も扱うか
・サポート体制:質問しやすい仕組みがあるか、先生との距離感はどうか
・料金と通いやすさ:家庭の予算や生活リズムと無理なく合うか
説明会や体験レッスンがある場合は、ぜひお子さんと一緒に参加してみてください。説明の分かりやすさや雰囲気から、「ここなら楽しんで続けられそうか」のイメージがつかみやすくなります。
教材選びでは、「一番有名だから」「一番難しそうだから」という理由だけで決めるのではなく、「お子さんの育ちを支える環境として合っているか」という視点を大事にしていきたいですね。
小学生のプログラミング学習をまとめて比較した解説ページの活用
「教材や教室の情報が多すぎて整理できない」「結局どこから情報を集めたらいいのか分からない」と感じる親御さんも多いはずです。そのようなときには、小学生向けのプログラミング学習について、カリキュラムや特徴、選び方のポイントをひとまとめにした解説ページを活用すると便利です。
たとえば、
・スクラッチのようなビジュアルプログラミング
・テキストでコードを書くタイプの教材
・通信講座やオンラインスクール、通学型教室
などを、対象年齢や特徴ごとに整理して紹介しているページがあると、「うちの子にはどの方向が合いそうか」をイメージしやすくなります。
スクラッチで小学生のプログラミング入門を進めながら、「もう少し本格的に学ばせたい」と感じたタイミングで、こうした解説ページを一度チェックしておくと、その後の選択がぐっと楽になります。
「小学生のプログラミング学習の内容や、教材・教室の選び方をまとめて知りたい」と思ったときには、詳しく整理された解説ページをあわせて読むことで、親御さん自身の中にあるモヤモヤも整理されていきます。
小学生のプログラミング学習の内容や、教材・教室の選び方についてくわしく知りたい方は、こちらの解説ページもあわせてご覧ください。
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小学生のプログラミング入門で気をつけたいことQ&A
Q:低学年から始めても大丈夫?集中力が続くか心配です
低学年のお子さんは、まだ長時間集中し続けることが難しい段階です。ですから、「長く取り組ませること」よりも、「短い時間でも楽しく集中できたかどうか」を大切にしてあげてください。
目安としては、1回10〜15分程度から始めると安心です。「今日はねこを1回動かせたらおしまいね」といった小さなゴールを決めておくと、達成感も味わいやすくなります。短い時間でも、「自分で考えて試してみた」という姿を見取ることができれば、小学生のプログラミング入門として十分な一歩です。
Q:親がプログラミング未経験でもスクラッチを見守れますか?
多くのお父さん、お母さんが、「自分はプログラミングを習ったことがないからサポートできるか不安」と感じています。ですが、ご両親が「先生」のように教えられる必要はありません。
大切なのは、
「どうしてそう動いたんだろうね?」
「ここを変えたらどうなると思う?」
と、一緒に考えてあげることです。分からないところがあっても、「じゃあ一緒に調べてみようか」と声をかければ、それ自体が学びのモデルになります。
お子さんは、「大人も完璧ではなく、分からないことは調べていいんだ」と感じることで、新しいことに挑戦するハードルが下がっていきます。ご両親が、安心して試せる環境そのものになってあげることが、育ちを支える大きな力になります。
Q:ゲームばかりにならないための工夫はありますか?
スクラッチは、ゲームを作ることも遊ぶこともできるため、「つい遊ぶだけになってしまうのでは?」と心配する声もよくあります。そのときに役立つのが、「遊ぶ時間」と「作る時間」を分ける工夫です。
たとえば、
・前半10分は他の人の作品で遊ぶ時間
・後半10分は自分の作品を作る時間
というように、あらかじめ時間を区切っておく方法があります。「今日はどんなところを作ってみる?」と聞きながら、少しずつ「作る側」の楽しさを増やしていくと、自然とバランスが取れていきます。
また、遊んだ作品について、「どこがおもしろかった?」「どういう仕組みになっていると思う?」と問いかけてみると、単なる消費ではなく、「しくみを考えるきっかけ」になります。このように、お子さんの姿を見取りながら、「ただ遊ぶ」から半歩だけ学びに寄せていくイメージを持てると安心です。
Q:スクラッチのあと、他の言語(Pythonなど)にはいつから進めばいい?
「小学生のうちに本格的なプログラミング言語も始めたほうが良いのでは」と感じる親御さんもいるかもしれません。たしかに、Pythonなどのテキストベースの言語は、中学年〜高学年以降で触れられる子もいますが、焦って始める必要はありません。
目安としては、
・スクラッチで自分の作品を最後まで作り切る経験が増えてきた
・変数や条件分岐といった少しむずかしいブロックも使いこなせている
・お子さん自身が「文字で書くプログラムもやってみたい」と言い始めている
といった姿が見られたときに、次のステップを考えてもよいでしょう。
大切なのは、「早く高度なことをさせる」ことではなく、「今の段階で味わえるおもしろさをしっかり味わい切る」ことです。スクラッチには、それだけたくさんの学びの要素が詰まっています。ご両親は、お子さんの育ちを支える長い目で、「今どの段階にいるのか」を見取りながら、じっくり進んでいきたいですね。
まとめ:今日からできる「これから試してみたい工夫」
ここまで、小学生のプログラミング入門としてスクラッチが選ばれる理由、準備と環境づくり、最初の1か月のステップ、つまずきの乗り越え方、そしてその先の学び方までを見てきました。
最後に、「これなら今日から試せそう」という小さな工夫を、いくつか整理しておきます。
・週に1〜2回、1回15〜20分の「スクラッチタイム」を決めてみる
・最初の1週間は「作る」のではなく、他の作品で遊びながら画面に慣れる
・ねこを少し動かす・音を鳴らすなど、小さな成功体験からスタートする
・作品ができたら家族の前で見せてもらい、「どこを工夫したの?」と聞いてみる
・遊んだゲームについて、「どうやって動いていると思う?」と一言添えてみる
こうした小さな積み重ねが、お子さんの中にある「考えて試す力」「あきらめずに取り組む力」を育てていきます。ご両親が特別な知識を持っていなくても、お子さんの姿を見取りながら、「一緒にやってみよう」と寄り添うことで、十分に育ちを支えることができます。
「もっと学びたそうだな」「スクラッチ以外の世界も少し見せてあげたいな」と感じたときには、小学生のプログラミング学習について整理された解説ページを参考にしながら、次の一歩を考えてみてください。
あせらず、比べすぎず、わが家のペースで。小学生のプログラミング入門としてのスクラッチが、お子さんの未来につながる楽しい学びの時間になりますように。
小学生のプログラミング学習の内容や、教材・教室の選び方についてくわしく知りたい方は、こちらの解説ページもあわせてご覧ください。
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