
「年度途中で辞めたら、園児や同僚に迷惑をかけてしまうのでは?」
「担任を持っているのに、途中で退職してもいいのかな」
「今の園で働き続けるのはつらい。でも、年度末までは我慢した方がいい?」
そんな悩みを抱えていませんか?
保育士の仕事は、子どもたちとの関係だけで成り立っているものではありません。
同じクラスの職員と協力したり、保護者さんと情報を共有したりしながら、園児一人ひとりの姿を見取り、その育ちを支えていく仕事です。
だからこそ、年度途中で退職することを考えると、
「子どもたちに申し訳ない」
という気持ちが生まれるのは自然なことです。
しかし、保育士だからといって、必ず年度末まで働かなければならないわけではありません。
年度途中でも退職や転職はできます。
ただし、法律上退職できることと、保育現場で円滑に退職することは少し別です。
雇用契約や就業規則を確認しながら、可能な範囲で引き継ぎ期間を確保することも大切です。
一方で、「園児のためだから」と自分だけが限界まで我慢する必要もありません。
この記事では、保育士が年度途中で転職するときに知っておきたい退職の考え方、辞めるタイミング、園長や主任への伝え方、求人の探し方をやさしく解説します。
今の園を辞めると決める前に、まずは選択肢を知るところから始めてみましょう。
保育士は年度途中でも転職できる?退職の基本を知ろう
年度途中だから退職できないわけではない
保育園や認定こども園では、4月から翌年3月までを一つの年度としてクラス運営を行います。
そのため、
「担任になったら3月まで辞めてはいけない」
と思っている方もいるでしょう。
しかし、年度途中だからという理由だけで退職できなくなるわけではありません。
期間の定めがない雇用契約では、民法上、原則として退職を申し出てから2週間で雇用契約を終了できるとされています。ただし、実際に退職するときは、園の就業規則に定められた手続きも確認しましょう。
一方、実際にいつ退職できるかを考えるときには、法律だけではなく園の就業規則も確認することが大切です。
「退職を希望する場合は○日前までに申し出ること」
などの規定が設けられていることもあります。
まずは自分の雇用契約書や就業規則を確認してみましょう。
正職員と契約職員では扱いが違うことがある
注意したいのが、雇用契約の期間です。
正職員など期間を定めずに雇用されている場合と、「4月1日から翌年3月31日まで」のように契約期間が決められている場合では、途中退職の考え方が異なることがあります。
有期契約の場合は、原則として契約期間の途中で自由に退職できるわけではないため、契約内容を確認することが大切です。
難しく考える必要はありません。
まず確認したいのは、
- 雇用期間が決められているか
- 就業規則ではいつまでに申し出ることになっているか
- 退職に必要な手続きは何か
という点です。
わからない場合は、園の事務担当者や行政の労働相談窓口などへ確認する方法もあります。
園児に申し訳ないと感じるのは自然なこと
担任をしていれば、
「途中で先生が変わったら、子どもたちは不安にならないかな」
と考えるでしょう。
保護者さんの顔が思い浮かぶ方もいるかもしれません。
それだけ子どもたちのことを考えながら保育をしてきたということでもあります。
ただ、保育は一人の保育士だけで行うものではありません。
園児について必要な情報を職員同士で共有し、次の担当者へ丁寧に引き継ぐことで、園全体として子どもたちの育ちを支えていくことができます。
「辞めること」と「子どもたちを大切にしないこと」は同じではありません。
まだ転職すると決めていなくても、ほかの園ではどのような働き方ができるのかを知ると、今後を考えやすくなります。
保育士の求人・転職・募集なら ほいく畑
年度途中でも転職を考えてよいサイン
相談しても残業や業務負担が改善しない
保育士の仕事には忙しい時期があります。
運動会や発表会、年度末などは、普段より仕事量が増えることもあるでしょう。
一時的に忙しいのであれば、少し様子を見る方法もあります。
しかし、
- 残業が日常的になっている
- 持ち帰り仕事が続いている
- 休憩を十分に取れない
といった状態が長く続いているなら、働き方を見直してもよいでしょう。
園長や主任へ相談しても何も変わらず、自分だけが我慢し続けている状態であれば、環境を変えることも一つの選択肢です。
長時間労働や残業が理由で辞めたい方は、こちらも参考にしてください。
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人間関係によって保育に影響が出ている
どの職場にも、多少の人間関係の悩みはあります。
しかし、人間関係が保育にまで影響している場合は注意が必要です。
例えば、
- 園児について必要な情報を共有してもらえない
- クラスの職員同士で助け合えない
- 子どもたちの前でも険悪な雰囲気になる
といった状態です。
園児一人ひとりの姿を丁寧に見取り、その子に必要な援助を考えるには、職員同士の連携が欠かせません。
人間関係の問題によって連携まで難しくなっているなら、「自分が我慢すればよい」と考え続ける必要はありません。
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「保育は好き。でも今の園では続けられない」と感じる
ここは、とても大切です。
子どもたちと関わることは好き。
園児ができなかったことに挑戦する姿を見るとうれしい。
保護者さんと成長を喜び合うことにもやりがいを感じる。
それでも仕事を辞めたい。
そんな場合は、「保育士を辞めたい」のではなく、「今の園では働き続けられない」と感じているのかもしれません。
園が変われば、職員構成や保育方針、勤務体制も変わります。
年度途中だからという理由だけで、保育という仕事そのものまで諦めないでください。
保育士が年度途中で辞めるなら、いつ伝える?
最初に雇用契約書と就業規則を確認する
退職を考え始めたら、最初に確認したいのが雇用契約書と就業規則です。
「保育士なら必ず3か月前に言わなければならない」
といった一律の決まりがあるわけではありません。
園によって退職の申し出期限が定められていることがあります。
まずは自分の契約がどうなっているか確認しましょう。
退職届など所定の書類が必要な場合もあります。
可能なら引き継ぎ期間を考えて早めに相談する
保育士は、園児や保護者さんについて多くの情報を持っています。
年度途中で退職するときは、その情報を次の職員へ丁寧に引き継ぐことが大切です。
例えば、
- 園児一人ひとりの現在の姿
- 保護者さんと共有していること
- 配慮していること
- 行事や担当業務の進捗
などがあります。
単に書類を渡すだけではありません。
「緊張すると話す言葉が少なくなる」
「困ったときは少し待つと、自分から助けを求められる」
といった、その子らしい姿も引き継げるとよいでしょう。
後任の職員が安心して園児の育ちを支えられるようにすることが大切です。
年度末まで待つメリットと待たない選択
年度末まで働くメリットもあります。
新年度に合わせて職員配置が変わるため、引き継ぎを行いやすい場合があります。
園児や保護者さんにとっても、一つの区切りになります。
ただし、年度末まであと半年ある場合と、あと1か月の場合では状況が違います。
今の職場で働き続けることが大きな負担になっているのであれば、「年度末だから」という理由だけで無理を続けることが適切とは限りません。
周囲への配慮と、自分が働き続けられる状態かどうか。
両方から考えてみましょう。
園長・主任にはどう伝える?年度途中で退職するときの伝え方
まず直属の上司へ相談する
退職を考えていることを、最初に同僚へ広く話すのはおすすめできません。
まずは園長や主任など、園で決められた相手へ相談します。
例えば、
「今後の働き方についてご相談したいことがあります。少しお時間をいただけますでしょうか」
と伝えて、落ち着いて話せる時間を取ってもらいましょう。
忙しい登園時間や保護者さんが近くにいる場所で話すのは避けた方が安心です。
不満を並べるより退職の意思と時期を伝える
退職理由に職場への不満があったとしても、それをすべて並べる必要はありません。
例えば、
「今後の働き方について考えた結果、○月末で退職したいと考えています。年度途中となり申し訳ありませんが、引き継ぎについてはできる限り丁寧に進めたいと思っています」
という伝え方があります。
ポイントは、
- 退職する意思
- 希望する退職時期
- 引き継ぎへの考え
を明確にすることです。
退職するかどうかわからないような伝え方をすると、話し合いが長引くことがあります。
園児や保護者さんへ先に伝えない
退職が決まったとしても、自分の判断だけで園児や保護者さんへ先に伝えるのは避けましょう。
園として発表する時期や方法を考えている場合があります。
特に担任が年度途中で変わる場合、園児や保護者さんが不安にならないよう、伝え方を丁寧に考える必要があります。
「いつ」「誰から」「どのように伝えるか」は園長や主任と相談しましょう。
引き継ぎでは子どもの姿も丁寧に伝える
引き継ぎでは、アレルギーや生活上の注意事項などだけではなく、園児の育ちについても伝えます。
例えば、
「最近、自分から友だちを遊びに誘えることが増えてきた」
「着替えは時間をかけると一人でできるようになってきた」
といった姿です。
退職するまでの期間も、園児一人ひとりの姿を丁寧に見取り、次の職員へつなぐことができます。
年度途中の保育士転職で失敗しない求人の探し方
退職を決める前から求人を見てもよい
「退職届を出してから転職活動を始めないといけないのかな?」
と思う方もいるでしょう。
その必要はありません。
むしろ、退職を決める前に求人を見ておくと、現在の職場を客観的に考えやすくなります。
- まず求人を確認する。
- 今の園と比べる。
- 次の職場で大切にしたい条件を整理する。
そのうえで転職するかどうかを決めても構いません。
年度途中の転職では、現在の園をいつ退職するかと、次の園へいつ入職するかを合わせて考えることも必要です。
年度途中の求人では募集理由も確認する
年度途中に求人が出ていると、
「誰かが辞めた園なのでは?」
と不安になるかもしれません。
しかし、年度途中の募集理由は退職者の補充だけではありません。
園児数が増えたための増員や、配置を手厚くするための採用などの場合もあります。
面接や見学の際には、
「今回の募集は増員でしょうか?」
などと確認してもよいでしょう。
退職者の補充だったとしても、それだけで悪い園とは判断できません。
理由を確認し、受け入れ体制も合わせて見ることが大切です。
ほいく畑で転職時期も含めて相談する
年度途中の保育士転職では、
「いつ退職できそうか」
「いつから働けるか」
「希望する地域に求人があるか」
などを同時に考える必要があります。
仕事を続けながら一人で求人を探すのは大変ですよね。
そんなときは、保育士向け求人サービスを利用する方法があります。
まだ退職すると決めていなくても構いません。
「年度途中で転職するか迷っている」
「今より残業が少ない園を探したい」
という状況を伝えながら、求人を確認してみましょう。
年度途中の転職では、現在の園の退職時期と次の職場への入職時期を合わせて考える必要があります。一人で判断するのが難しい方は、まず希望条件と転職時期を相談してみましょう。
保育士の求人・転職・募集なら ほいく畑
保育士向けの転職サービスを比較してから決めたい方はこちら。
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働き方そのものを変える選択肢もある
転職を考える理由が「今の園が嫌だから」だけではない場合もあります。
「残業の少ない働き方に変えたい」
という方は、働きやすさを重視した求人を探す方法があります。
保育士さんのための転職支援サービス【保育バランス】
また、
「子どもと関わる仕事は続けたいけれど、保育園以外も見てみたい」
という方には学童という選択肢もあります。
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年度途中で辞めると次の転職で不利になりますか?
年度途中で退職したという事実だけで、転職が必ず不利になるとは限りません。
ただし、面接で退職理由を聞かれる可能性はあります。
そのとき、
「前の園が嫌だったからです」
だけで終わらせるのではなく、
「今後は職員同士で保育について話し合える環境で、これまでの経験を活かしたいと考えました」
など、次の職場で実現したいことまで伝えるとよいでしょう。
前職への批判ではなく、これからどんな保育をしたいのかを伝えることが大切です。
園から強く引き留められたらどうすればいいですか?
保育士不足の園では、
「年度末まで残ってほしい」
と強く引き留められることもあるでしょう。
まずは、自分の雇用契約書や就業規則を確認します。
そして、退職希望日を明確に伝えます。
契約内容によって退職の扱いが異なるため、園との話し合いだけで解決しない場合は、行政の労働相談窓口などへ相談する方法もあります。
年度末まで我慢した方が転職しやすいですか?
年度末は職員配置が切り替わるため、転職しやすい時期の一つです。
しかし、年度途中にも求人はあります。
年度末まで続けることによるメリットと、今の職場で働き続ける負担を比べてみましょう。
「あと少しだから」と思える場合もあれば、「まだ何か月もある」と感じる場合もあります。
自分の状況に合わせて考えることが大切です。
まとめ|年度途中でも自分に合う職場を探してよい
保育士が年度途中で転職を考えると、
「園児に申し訳ない」
「職員に迷惑をかける」
「保護者さんにどう思われるだろう」
と悩むことがあります。
しかし、年度途中で転職することが、子どもたちを大切にしていないということではありません。
大切なのは、できる範囲で丁寧に引き継ぎ、次の職員へ園児の姿をつなぐことです。
そして、自分自身もこれから無理なく保育を続けられる環境を考えてみましょう。
これから試してみたい工夫
まだ退職するか迷っている方は、まず次の3つから始めてみてください。
- 雇用契約書と就業規則を確認する
- 今の園で何がつらいのかを書き出す
- ほかの園の求人を一つ見て今の職場と比較する
求人を見ることと、退職を決めることは別です。
ほかの園を知った結果、「今の園でもう少し頑張ってみよう」と思うこともあるでしょう。
反対に、
「自分に合う働き方はほかにもある」
と気づくこともあります。
保育が好きなのであれば、今の園だけを基準にして保育士そのものを諦める必要はありません。
園が変われば、保育方針も職員構成も働き方も変わります。
これまで園児一人ひとりの姿を見取り、保護者さんや同僚と関わりながら育ちを支えてきた経験は、別の園でも活かすことができます。
年度途中だからと一人で抱え込まず、まずはどのような求人があるのか確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。
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