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【解説】パートや非常勤という働き方 ― 保育士が転職で見つける“続ける道”

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「毎日くたくたになるまで働いているのに、心はどんどんすり減っている気がする。」
「子どもたちは大好きだけれど、この働き方を続けるのは正直しんどい。」
そんなふうに感じながらも、自分を責めてしまっている保育士さんは少なくありません。

長時間労働やサービス残業、行事準備や書類の山。
気づけば自分の時間も家族との時間も削っていて、「いつまで続けられるんだろう」と不安になることもあるのではないでしょうか。

一方で、園児一人ひとりの育ちを支える保育という仕事自体は好き。
子どもたちの小さな成長の姿を見取る瞬間は何よりの喜び。
だからこそ、「保育士をやめたいわけじゃない」「でも今のままではつらい」という葛藤が生まれやすくなります。

そこで視野に入れていただきたいのが、パートや非常勤という働き方です。
正職員だけが「ちゃんとした保育士」ではありません。
働き方を少し変えることで、心と体に余裕を取り戻しながら、これまで通り子どもたちの育ちを支える道も見えてきます。

幼児教育の知見をもとに、この記事ではパート保育士や非常勤保育士の働き方の特徴やメリット、注意点を分かりやすく整理していきます。
そのうえで、「どんなふうに転職を考えればよいか」「自分に合った働き方は何か」を一緒に考えていきたいと思います。
今のしんどさを抱えたまま頑張り続けるのではなく、少し立ち止まって、自分に合う“続ける道”を探すきっかけになればうれしいです。

パート・非常勤という働き方を考え始めるとき

「このまま続けられるかな」と感じるタイミング

まずは、多くの保育士さんが「今のまま正職員を続けるのは難しいかもしれない」と感じる瞬間を整理してみましょう。
たとえば次のようなサインが重なってきていないでしょうか。

・毎日残業が続き、帰宅すると何もする気力が残っていない。
・週末も行事準備や書類で頭がいっぱいで、休んだ気がしない。
・体調不良や頭痛、胃の不調などが続いている。
・仕事のことを考えると憂うつになり、朝起きるのがつらい。

こうしたサインは、「ただの甘え」ではなく、心と体からの大切なメッセージです。
特に、行事前や年度末、職員の入れ替わりが多い時期は、忙しさと責任が一気に押し寄せやすくなります。
自分でも気づかないうちに、「限界」に近づいていることも少なくありません。

正職員だからこそ抱え込みやすいプレッシャー

正職員の保育士は、担任やリーダーとしてクラス運営を任されることが多くなります。
日々の保育を組み立てるだけでなく、保護者さん対応、職員会議、指導計画や要録などの書類作成も担うことが一般的です。
そのぶんやりがいも大きい一方で、「自分がしっかりしなければ」というプレッシャーを抱え込みやすくなります。

また、経験年数を重ねるほど、若手のフォローや同僚への助言など、目に見えない役割も増えていきます。
職場によっては、職員がギリギリの人数で回っており、誰かが休めばすぐにシフト調整や業務負担が発生することもあります。
「自分が休んだら園児や同僚に迷惑をかけてしまう」と感じ、無理を重ねてしまう保育士さんも多いのではないでしょうか。

家族や自分の生活とのバランスを考え直す

もう一つ、大きなきっかけになるのが、家族や自分の暮らしとのバランスです。
結婚や出産、親の介護、体調の変化など、ライフステージが変わると、「今までと同じ働き方は難しい」と感じる場面が増えていきます。
これまで無理をしてでも頑張れていたことが、だんだんと心身の負担として積み重なっていくのです。

「仕事も大事だけれど、自分や家族の時間も大切にしたい。」
そう思いながらも、「でも正職員を手放して大丈夫だろうか」と不安になる気持ちも当然です。
だからこそ、一度立ち止まり、「今の生活でいちばん大切にしたいものは何か」を考え直すことが、働き方を見直す第一歩になります。

それでも「保育をやめたいわけではない」気持ち

ここで大切なのは、「しんどいからといって、保育が合っていないわけではない」ということです。
子どもたちと関わる時間そのものは楽しい。
園児の笑顔や、できなかったことができるようになる姿を見取る瞬間に、大きな喜びを感じているはずです。

つらさの原因は、保育そのものではなく、「働き方」や「職場の体制」にあることが少なくありません。
だからこそ、「保育士を続けたいけれど、このままの働き方では難しい」という気持ちが芽生えてきたなら、それは新しい働き方を考え始めるサインだと言えます。

パートや非常勤という選択肢は、決して後ろ向きな逃げ道ではありません。
自分の健康と生活を守りながら、子どもたちの育ちを支えるための、前向きな工夫のひとつです。
「今の働き方が合わないなら、形を変えて保育を続ける道もある。」
そう思い直してみることから、新しい一歩が始まっていきます。

パート・非常勤・派遣保育士の違いと特徴

パート保育士の働き方とメリット・デメリット

「正職員はしんどいけれど、保育からは離れたくない。」
そんなときに、まず候補に上がりやすいのがパート保育士という働き方です。

パート保育士は、週に働く日数や一日の勤務時間を、比較的柔軟に調整しやすいのが大きな特徴です。
午前中だけ、夕方の短時間だけ、週〇日だけなど、自分や家族の生活リズムに合わせたシフトが組まれることが多くなります。

業務内容としては、担任ではなくフリー保育士や保育補助として入るケースが多いです。
おむつ替えや着替え、食事介助、午睡の見守り、遊びのサポートなど、日常の保育にしっかり関わりながらも、指導計画や要録などの重たい書類業務を任されない場合もあります。
その分、園児一人ひとりの姿を見取りながら、落ち着いて関わる時間が持てると感じる人も少なくありません。

一方で、パートは時給制であることが多く、賞与がない、もしくは少ない園もあります。
社会保険に入れるかどうかも、勤務時間数によって変わってきます。
「働く時間は短くなるけれど、家計的にはどうか。」という視点も合わせて考えることが大切です。

非常勤保育士・臨時職員の特徴

非常勤保育士や臨時職員という形で採用されるケースもあります。
特に公立保育所や認定こども園では、「会計年度任用職員」「非常勤職員」として募集されていることがあります。

非常勤保育士は、パートと似ている部分もありますが、自治体や法人の規定に沿って、勤務時間や契約期間が決められていることが多いです。
例えば、「週30時間勤務で1年ごとの契約」「年度末までの任期付き」など、任期や更新の有無が明確になっていることもあります。

担当業務としては、クラス担任を持たずにフリー保育士として複数クラスを巡回したり、加配として特定の園児の育ちを支える役割についたりするケースが見られます。
担任や正職員を支える立場として、日々の保育を下支えするイメージです。

メリットとしては、公立園の場合、一定の条件を満たすと社会保険に加入できたり、ボーナスに相当する手当が支給される場合もあります。
ただし、任期満了後の更新が確約されているわけではないことも多く、「安定性」という点では注意が必要です。

派遣保育士という選択肢

最近は、派遣会社に登録し、派遣保育士として働く人も増えてきました。
派遣保育士は、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の園で働く仕組みです。

時給が比較的高めに設定されていることが多く、サービス残業が発生しにくい点をメリットに感じる人もいます。
あらかじめ「残業なし」「書類は最低限」といった条件で契約できる場合もあるため、働き方のコントロールがしやすい側面があります。

一方で、派遣という立場上、長期的に同じ園に在籍し続けられるとは限りません。
契約期間が終われば次の園に移ることもありますし、「同じ園でじっくりと園児の育ちを支えたい」と考える保育士さんには合わない場合もあります。

また、職員や保護者さんからは「派遣の先生」と見られがちで、園の中心メンバーとして意思決定に関わる機会は少なくなります。
その分、クラス運営の重たい責任を負わずに、保育そのものに集中できるという見方もできます。

自分のライフステージに合う働き方を整理する

パート、非常勤、派遣。
どの働き方にも、メリットとデメリットがあります。

いちばん大切なのは、「今の自分と家族にとって、どの条件がいちばん優先度が高いか」を整理することです。

・子どもが小さいうちは、夕方には家に帰りたい。
・介護や通院があるので、週に働ける日数を減らしたい。
・収入はある程度確保しつつ、心と体の余裕も大事にしたい。

こうした希望を書き出してみると、自分に合いそうな働き方の方向性が見えてきます。
働き方の形を変えることは、「あきらめ」ではなく、「保育士として長く続けていくための工夫」です。
自分の暮らしと心身の状態を大切にしながら、園児の育ちを支えるために、少し立ち止まって考えてみてもよいのではないでしょうか。

パート・非常勤で働く保育士のリアルな一日

パート保育士の一日の流れ(モデルケース)

パートや非常勤という働き方をイメージしやすくするために、具体的な一日の流れを見てみましょう。
ここでは、午前中メインで働くパート保育士のモデルケースを例に挙げます。

午前8時半。
出勤すると、まずは園児の受け入れを担任と一緒に行います。
保護者さんから簡単に家庭での様子をうかがいながら、子どもたちの表情や体調の変化をさりげなく見取っていきます。

午前中の活動では、担任が中心となって保育を進める中、パート保育士は子どもたちの安全を見守りながら、一人ひとりの育ちを支えるポジションに入ります。
ブロック遊びをしている子に声をかけたり、友達とのトラブルが起きたときに間に入って気持ちを言葉にするお手伝いをしたり。
「記録を書かない分、子どもたちに向き合う時間が増えた」と感じる人も多くいます。

おやつや給食では、食事の介助や配膳のサポートを行います。
少食の子や偏食のある子の姿を見取りながら、「今日はここまで食べられたね」と小さな成長を一緒に喜ぶ場面も増えていきます。

お昼過ぎには勤務が終わり、午後の保育は正職員や他の非常勤保育士にバトンタッチします。
短い時間の中でも、園児一人ひとりとしっかり関わりを持つことができるのが、パート保育士ならではの良さだと言えるでしょう。

非常勤・フリー保育士としての関わり方

非常勤でフリー保育士として働く場合は、日によって入るクラスが変わることもよくあります。
朝は0歳児クラス、午後からは3歳児クラスといったように、複数のクラスを行き来しながら保育を支えるイメージです。

フリー保育士は、どのクラスに入っても園児の育ちを支える視点を持ちながら、「今日はどの子がちょっと疲れていそうかな」「初めての環境で不安になっている子はいないかな」と、子どもたちの姿を見取る役割を担います。
担任が保護者さん対応や会議で席を外すときにも、クラスを落ち着いて見守る存在として頼りにされることが多いです。

また、複数のクラスを横断して関わるからこそ、「この子は異年齢の関わりの中で伸びるタイプだな」「大人との一対一の時間があると、安心して遊び込めるんだな」といった気づきも生まれやすくなります。
それを担任に共有し、クラス運営に活かしてもらうことも、フリー保育士ならではの大切な役割です。

働き方が変わると見えてくる子どもたちの姿

正職員として働いていると、どうしても「やらなければならないこと」が頭の中を占めがちです。
連絡帳、週案、月案、行事準備、会議資料。
そんな中では、子どもたちの小さな変化をゆっくり味わう余裕が持ちにくいこともあります。

一方、パートや非常勤に働き方を変えることで、「今、この瞬間の子どもたち」に意識を向けやすくなったと感じる人も多くいます。

・いつもより少し表情が硬い子に、そっと寄り添う時間をとれる。
・遊びの中での試行錯誤や、友達とのやりとりをじっくり見守れる。
・一人ひとりの育ちを支える声かけを、丁寧に選ぶ余裕が生まれる。

こうした関わりの積み重ねは、園児の安心感や自己肯定感を育てていきます。
働き方を変えることは、決して「責任を手放すこと」ではなく、違う形で子どもたちの育ちを支えることにもつながっていくのです。

次は、正職員からパート・非常勤に転職することで得られるメリットや、キャリアの面での考え方について、もう少し具体的に見ていきたいと思います。

パート・非常勤に転職することで得られるメリット

心と体の負担が軽くなりやすい

正職員からパートや非常勤に働き方を変えた保育士さんの多くが、まず感じるのは「心と体が少しラクになった」という変化です。
勤務時間が短くなることで、帰宅後に横になるだけで終わっていた毎日から、家族とゆっくり夕食を囲んだり、自分の趣味の時間を少し持てたりと、暮らしのリズムが整いやすくなります。

疲れがたまりにくくなることで、仕事中の集中力や子どもたちに向けるまなざしにも余裕が生まれます。
「今日はどんな姿を見取ろうかな」と、前向きな気持ちで出勤できる日が増えていくと、保育士としての喜びも取り戻しやすくなります。

家族との時間や自分の学びを取り戻せる

勤務時間を調整できるようになると、家族との時間を確保しやすくなります。
行事準備や持ち帰り仕事でいつも遅くなっていた生活から、「今日は子どもの宿題を一緒に見られた」「親の通院に付き添えた」といった、日常の小さな安心を感じられる機会も増えていきます。

また、「これからのキャリアのために勉強したい」「幼児教育の本を読み直したい」といった、自分の学びに使える時間も生まれます。
資格取得や研修への参加など、次のステップにつながる準備期間として、あえてパートや非常勤を選ぶ保育士さんもいます。
働き方を少しゆるめることが、決して後退ではなく、将来のための土台づくりになるケースも多いのです。

子どもたちとの関わりの質が変わる

時間や心の余裕が出てくると、子どもたちとの関わりにも変化が表れます。
書類に追われていたときには見落としていた小さな変化にも、自然と目が向きやすくなります。

・いつもより甘えが強くなっている園児の気持ちに、ゆっくり付き合える。
・友達とのトラブルの裏にある「言葉にできないモヤモヤ」に気づける。
・一人遊びが好きな子の世界に寄り添い、その子ならではの育ちを支える関わりができる。

こうした細やかな関わりが積み重なることで、子どもたちは「自分を見てくれている大人がいる」という安心感を育んでいきます。
自分の働き方を見直すことは、結果として園児の育ちを支えることにもつながっていきます。

パート・非常勤で働くときの注意点

収入面・待遇面の違いを理解しておく

一方で、パートや非常勤には注意しておきたい点もあります。
その一つが、収入面や待遇面の違いです。

正職員と比べて、月給や賞与が少なくなる、または賞与がない場合があります。
社会保険の加入条件も、勤務時間数によって変わるため、「週何時間以上働けば加入できるのか」「扶養内で働きたいのか」など、自分の希望と照らし合わせて確認しておく必要があります。

求人票だけでは分かりにくいこともあるため、面接時に
「残業はどのくらいありますか」
「行事前に時間外のお願いが発生することはありますか」
など、具体的にたずねておくと安心です。

園によっては「戦力」として頼られすぎることも

パートや非常勤とはいえ、人手が不足している園では、「気づけばほとんど正職員と同じような働き方になっていた」という声もあります。
書類を任されたり、行事の中心を担ったりと、当初聞いていた条件と実際の業務内容がズレてしまう場合もゼロではありません。

そのため、
・自分がどこまでなら負担なく引き受けられるのか
・どんな働き方なら長く続けられそうか
を事前にはっきりさせておき、面接や勤務開始後も、必要に応じて園側と話し合えると安心です。
無理をしすぎると、せっかく働き方を変えたのに、再び同じ悩みを抱えてしまうことにもなりかねません。

キャリアの見通しを一緒に考えておく

もう一つのポイントは、「この先どうなりたいか」というキャリアの見通しを持っておくことです。

・今は子育て中なので、数年間は短時間で働きたい。
・将来的には再び正職員に戻りたい。
・現場経験を活かして、研修講師や子育て支援の仕事にも広げていきたい。

こうしたイメージが少しでもあると、「いま、この働き方を選ぶ意味」も見えやすくなります。
パートや非常勤で働きながら、別の園を見学したり、転職サイトで情報収集をしたりすることで、「次の一歩」へつながるヒントも見えてきます。

次は、実際に働き方を変えたいと思ったとき、どのように転職活動を進めていけばよいのか、具体的なステップを整理していきます。

働き方を変えて日常を取り戻した保育士のケース

行事に追われていた30代保育士の場合

ここからは、働き方を変えることで日常を取り戻した保育士のケースをイメージしながら見ていきます。
例えば、園児が大好きで行事にも全力投球していた30代の保育士。
ところが、年々行事の数も保護者さん対応も増え、毎日が「やることリスト」に追われる日々になっていきました。

平日は連日残業、土曜日も行事準備、日曜日は疲れ果てて寝て過ごしてしまう。
そんな生活が続くうちに、「このままでは自分も家族も壊れてしまうかもしれない」と感じるようになりました。

そこで思い切って、同じ地域の別の園でパート保育士として働く道を選びました。
勤務は朝から14時まで。
担任ではなくフリーの立場で、日常の保育を支える役割です。

「給料は少し減ったけれど、心の余裕が全然違う。」
そう感じながら、午睡前の絵本の時間に、園児一人ひとりの表情をゆっくり眺める余裕も生まれました。
行事のために子どもたちを急かすのではなく、その子らしい姿を見取りながら育ちを支える関わりに、改めてやりがいを感じるようになっていきました。

子育てとの両立に悩んでいた保育士ママの場合

別のケースでは、自分の子どもも保育園に通わせながら、正職員としてフルタイムで働いていた保育士ママがいます。
朝は自分の子どもを預けてから園児の受け入れ、夕方は会議や書類で遅くなり、迎えに行くころには子どもはぐったり。
「家ではいつもバタバタして怒ってばかりで、子どもに申し訳ない。」
そんな思いで胸がいっぱいになっていました。

そこで、勤務時間を短くできる非常勤保育士の求人を探し、思い切って転職。
朝は少しゆとりを持って送り出し、夕方も明るいうちにお迎えに行けるようになりました。

「職場では園児の育ちを支え、家では自分の子どもの育ちを支える。」
同じ保育という軸を持ちながらも、以前よりも落ち着いて向き合えるようになったと感じています。
自分自身の機嫌が整うことで、園児に対するまなざしにも優しさとゆとりが戻ってきました。

一度退職したあと、非常勤で現場に戻ったケース

中には、一度保育の仕事を離れたあと、非常勤という形で現場に戻る人もいます。
長時間労働や人間関係のしんどさから退職したものの、時間が経つにつれて「やっぱり子どもたちと関わる仕事がしたい」と感じる人は少なくありません。

その場合も、最初から正職員に戻るのではなく、週数日の非常勤や短時間勤務から再スタートするという選択肢があります。
久しぶりの現場復帰には不安も伴いますが、まずは少し余裕を持った働き方で感覚を取り戻していくことで、自信も徐々についていきます。

「前とは違う距離感で、子どもたちと向き合えるようになった。」
「自分のペースで保育を続ける道があると知って、心が軽くなった。」
そんな声は、パートや非常勤として再スタートした保育士からよく聞かれます。

正職員からパート・非常勤へ転職するときのステップ

STEP1 今の働き方の「しんどさ」と「大切にしたいこと」を書き出す

転職を考えるとき、いきなり求人情報を見る前に、まずやってみてほしいのが「自分の現状と希望の棚卸し」です。

・今、何がいちばんつらいのか。
・どの時間帯がしんどいのか。
・どこまでなら続けられそうか。

これらを一度、紙に書き出してみることをおすすめします。
同時に、

・家族との時間を、どのくらい確保したいか。
・自分の健康のために、どのくらい休息が必要か。
・保育の仕事で、大切にしたい価値観は何か。

といった、自分が大事にしたいことも整理してみてください。
この二つを見比べることで、「今の働き方と自分の大切にしたいもののズレ」が具体的に見えてきます。

STEP2 希望条件を言語化してみる

次に、これからの働き方に求める条件を、できるだけ具体的に言葉にしてみます。

・勤務時間帯(例:9時から15時まで、早番は避けたいなど)
・勤務日数(週3日まで、土曜日は月1回までなど)
・通勤時間(片道何分までなら無理なく通えるか)
・クラス担任の有無、書類の範囲
・行事への関わり方

これらを明確にしておくことで、求人票を見るときにも「これは自分に合いそう」「これは無理が出そう」と判断しやすくなります。
あいまいなまま探し始めると、条件の多さや情報量に圧倒されてしまい、「もうどれがいいのか分からない」と疲れてしまうこともあります。

STEP3 求人情報の探し方を工夫する

条件が整理できたら、具体的に求人情報を集めていきます。
ハローワークや自治体の求人だけでなく、保育士専門の転職サイトや地域の情報誌、園のホームページなど、複数のルートから探すのがおすすめです。

最近は、「残業少なめ」「持ち帰り仕事なし」「短時間勤務可」など、働き方に関する条件を絞り込めるサイトも増えています。
自分の優先順位に沿って検索することで、最初から「自分に合う可能性の高い求人」に出会える確率も上がっていきます。

また、気になる園があれば、いきなり応募するのではなく、見学や説明会に参加してみるのも一つの方法です。
園児の様子や職員の雰囲気、保育室の環境から、園が大事にしている保育観や人間関係の空気も見えてきます。

STEP4 面接で確認しておきたいポイント

面接では、「自分が選ばれるかどうか」と同時に、「自分がこの園を選びたいかどうか」を見極める姿勢も大切です。
そのために、以下のような質問を用意しておくと安心です。

・パートや非常勤の職員は、どのような役割を担っていますか。
・残業や行事前の負担は、どのくらいありますか。
・クラス担任や書類作成を任されることはありますか。
・職員同士でサポートし合う体制は、どのようになっていますか。

こうした質問を通して、その園が園児の育ちを支えるだけでなく、職員の働きやすさや健康も大切にしているかどうかが見えてきます。
自分の希望や不安を正直に伝えたうえで、「ここなら長く働けそうだ」と感じられるかどうかが、一つの判断基準になります。

次は、転職を検討するときに役立つサポートや、求人情報の集め方をもう少し具体的に見ていきます。
一人で抱え込まず、外部の力も上手に借りながら、自分らしい働き方を探すヒントにしていただければと思います。

保育士向け転職サービスや求人サイトを味方にする

一人で抱え込まないために、情報の窓口を増やす

ここまで見てきたように、正職員からパートや非常勤に働き方を変えるには、
自分の希望条件を整理したうえで、園との相性を確かめていくことが大切です。

とはいえ、日々の仕事に追われながら、全てを一人で調べて判断するのは大きな負担になります。
そこで役に立つのが、保育士向けの転職サイトや転職サービスです。

最近の転職サービスでは、
「残業少なめ」「持ち帰り仕事なし」「パート・非常勤歓迎」といった条件で検索できるものも増えています。
担当者に「子育てと両立したい」「行事の負担を減らしたい」など、今の悩みや希望を率直に伝えることで、
自分では見つけにくい園や働き方を提案してもらえることもあります。

また、求人票だけでは分かりづらい職員同士の雰囲気や園長の考え方、
保護者さんとの関係性などを、事前に教えてもらえるケースもあります。
こうした情報は、実際に働き始めてからの「思っていたのと違う」を減らすためにも、とても大切なポイントになります。

転職サイトの情報をどう活かすか

転職サイトを見るときは、
「条件に合うところがあるか」という視点だけでなく、
「世の中にはどんな園や働き方があるのか」という視野を広げるつもりで眺めてみるのもおすすめです。

・少人数保育を大切にしている園
・異年齢保育に力を入れている園
・残業ゼロを掲げている園
・パート保育士をチームの一員として位置づけている園

こうした情報に触れることで、
「保育士として働く場所は、今いる園だけではないんだ」
「自分の保育観に合う場所を探してもいいんだ」
と感じられるきっかけにもなります。

そのうえで、実際の応募や面接の前に、複数の園を見学してみると、
子どもたちや職員の表情、保育室の雰囲気などから、その園が大切にしている保育観が見えてきます。
園児一人ひとりの姿を見取りながら育ちを支える関わりができそうかどうか。
自分の目で確かめながら、働きたい場所を選んでいけると安心です。

働き方に悩む保育士向けの情報をまとめてチェックしたいとき

「いろいろなサイトを行ったり来たりするのは大変」
「保育士転職のポイントを、まずはざっくり整理して知りたい」

そんなときは、保育士の転職や働き方について、
複数の転職サービスや求人の特徴をまとめて紹介している情報ページを活用する方法もあります。

長時間労働に悩んでいる保育士が、
パートや非常勤という選択肢も含めて「続ける道」を探すうえで、
どんな転職サイトが使いやすいのか、
どんなポイントを見て比較するとよいのか、
丁寧に解説しているページもあります。

例えば、こちらのページでは、

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保育士としてのキャリアを続けながら、
無理のない働き方を見つけるための情報が整理されています。
自分だけで条件を考えていると行き詰まりやすいときの、
“考えを整理するヒント集”として眺めてみるのも一つの方法かなと思います。

これから試してみたい工夫(まとめ)

長時間労働が当たり前になってしまいやすい保育の現場で、
「しんどいけれど、子どもたちから離れたくはない」
という思いを抱える保育士は、決して少なくありません。

ここまで見てきたように、正職員からパートや非常勤に働き方を変えることは、
責任を手放すことではなく、
自分と家族を守りながら、園児の育ちを支える道を選び直すことでもあります。

そのためのこれから試してみたい工夫としては、例えば次のようなものが考えられます。

・今の働き方でいちばん苦しい時間帯や場面を書き出し、
 自分がどこで無理をしているのかを可視化してみること。

・「勤務時間」「通勤」「クラス担任の有無」「書類の範囲」など、
 自分が大切にしたい条件を、ノートに箇条書きにしてみること。

・保育士向けの求人サイトや転職サービスをのぞいてみて、
 世の中にどんな園や働き方があるのか、情報収集から始めてみること。

・気になる園があれば、いきなり応募ではなく見学をお願いして、
 子どもたちや職員、保護者さんの様子を自分の目で確かめてみること。

・働き方に悩む保育士向けの情報がまとまっている以下のページを参考に
 自分一人で抱え込まず、外の視点も取り入れてみること。

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どの工夫も、いきなり大きく人生を変えるものではありません。
でも、小さな一歩を積み重ねることで、
「今の園で頑張るのか」「働き方を変えるのか」「職場を変えるのか」
自分に合った選択肢が少しずつ見えてくると思います。

保育士として、園児の笑顔や育ちを支える仕事は、とても尊いものです。
だからこそ、自分自身の暮らしや心身の健康も大切にしながら、
「続けていける道」を一緒に探していただけたらうれしいなと思います。

  • この記事を書いた人

ポジティブ園長

田舎の自然の中で、のんびりと9歳の娘と6歳の息子と暮らすパパ。 保育 × 心理学 × 脳科学をヒントに、職員と子どもたちが共に成長できる園づくりをしています。 “答えのない時代”だからこそ、楽しみながら考え、失敗を恐れず挑戦する──そんな姿を大切に、みんなと歩んでいる園長です。

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