子育て

【解説】感覚統合あそびのアイデア集|おうちで楽しめる発達支援10選

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「家の中でも走ったり跳んだりして、なかなか落ち着かない」

「手が汚れる遊びをとても嫌がる」

「力の加減が難しく、おもちゃを強く扱ってしまう」

お子さんのこのような姿を見て、「家庭で何かできることはないかな」と考えているお父さん、お母さんも多いのではないでしょうか。

感覚統合あそびと聞くと、専門的な遊具や特別な施設が必要だと感じるかもしれません。しかし、押す、引く、運ぶ、触る、バランスを取るといった動きは、家庭にある物でも経験できます。

感覚統合とは、目や耳、皮膚、筋肉などから入ってきた情報を、脳が整理して体の動きや行動につなげる働きです。

ただし、家庭で行う感覚あそびは、作業療法士が専門的な評価に基づいて行う感覚統合療法とは異なります。

この記事では、おうちで楽しめる感覚統合あそびを10個紹介します。お子さんの姿に合った遊びの選び方や、安全上の注意点も解説します。

特別な準備を頑張りすぎず、ご両親が続けやすい遊びから始めてみましょう。

感覚統合あそびを家庭で取り入れるときに大切なこと

訓練ではなく「楽しい遊び」から始める

感覚統合あそびは、お子さんに苦手な動きを練習させる時間ではありません。

家庭では、お子さんが「楽しい」「もう一回やりたい」と感じられることを大切にします。

遊びながら体を動かし、さまざまな感覚に出会うことが、お子さんの育ちを支える経験になります。

作業療法では、着替え、食事、遊び、学習など、日常生活への参加を支えることが重視されています。家庭でも、何の感覚を使ったかだけではなく、お子さんが安心して参加できたかという姿を見取りましょう。

求めている刺激と苦手な刺激を見取る

同じ遊びでも、お子さんによって反応は異なります。

高く跳ぶことを何度も楽しむお子さんもいれば、少し体が傾くだけで不安になるお子さんもいます。

何度も繰り返したがる、笑顔になる、遊んだ後に穏やかになる場合は、その遊びを楽しめている可能性があります。

反対に、体が硬くなる、顔を背ける、耳をふさぐ、その場から離れる場合は、刺激が強すぎるのかもしれません。

無理に続けず、時間や動きの大きさを調整してください。

家庭だけで困りごとを抱え込まない

発達の特性や感覚の感じ方には個人差があります。

同じような行動に見えても、その理由は一人ひとり違います。

国立障害者リハビリテーションセンターも、子育てに難しさを感じている家族に対して、段階的で丁寧な支援を行うことが重要だとしています。

食事、着替え、睡眠、登園などに大きな影響が出ている場合は、園や自治体の相談窓口、児童発達支援、医療機関などへ相談しましょう。

おうちで楽しめる感覚統合あそび10選

押す・引く・運ぶ感覚統合あそび

1.壁押しゲーム

両手を壁につけて、「壁を動かしてみよう」と5秒ほど押します。

親御さんも隣に並び、「3、2、1」と数えると参加しやすくなります。

滑りやすい靴下は脱ぎ、足元が安定した場所で行いましょう。

2.洗濯かごのお届け遊び

空の洗濯かごに、タオルやぬいぐるみを入れて運びます。

「タオルを洗面所までお願いします」と、お手伝いの形にするのもおすすめです。

最初は軽い物を一つだけ入れます。運び終わったら、「両手で運べたね」と具体的に伝えましょう。

3.タオル綱引き

親子で床に座り、タオルの両端を持ちます。

ゆっくり引いて、止まる動きを繰り返します。

急に強く引くと転倒することがあります。大人が力を調整し、短い時間で終えましょう。

バランスや全身の動きを楽しむ遊び

4.動物歩き

クマのように四つんばいで歩く。カエルのようにしゃがむ。ペンギンのように小さく歩く。

好きな動物をお子さんに選んでもらいましょう。

最初から長い距離を進む必要はありません。2~3歩できたら十分です。

5.床テープの一本道

床に養生テープを貼り、線の上をゆっくり歩きます。

慣れてきたら、曲線やジグザグに変えてみましょう。

難しい場合は、2本の線を貼って道を広くします。線から外れても失敗ではありません。

足元を見て進もうとした姿を見取りましょう。

6.クッションの島渡り

床に座布団や安定したクッションを並べ、その上を移動します。

最初は隙間を空けず、大人と手をつないで進みます。

例えば、クッションへ足を乗せることを怖がる場合は、ぬいぐるみを先に渡らせてみましょう。

お子さんが「やってみたい」と思えるきっかけをつくることが大切です。

触る・握る感覚を楽しむ遊び

7.タオルの中の宝探し

タオルの下に、大きめのおもちゃやぬいぐるみを隠します。

布の上から形を触ったり、手を入れて探したりします。

見えない物を触ることが不安なお子さんには、おもちゃを少し見える状態にしてください。見るだけでも構いません。

8.スポンジ絞り

洗面器に少量の水を入れ、スポンジを握って別の容器へ水を移します。

水の温度、スポンジの柔らかさ、握ったときの手応えを楽しめます。

手がぬれることを嫌がる場合は、トングや小さなカップを使いましょう。

「直接触らなければ参加できない」と考えず、お子さんが安心できる方法を選びます。

目と体を一緒に使う遊び

9.風船キャッチ

風船を軽く上へ投げ、ゆっくり落ちてくる様子を目で追います。

手で触る、タオルで打つ、箱に入れるなど、遊び方を変えられます。

風船の破片は誤飲や窒息につながる危険があります。必ず大人が見守り、割れた場合はすぐに片づけてください。

10.ストップダンス

音楽に合わせて歩き、音が止まったら体も止めます。

最初は短い曲や小さな音量から始めましょう。

音を嫌がるお子さんには、音楽を使わず、「歩く」「止まる」という親御さんの声やカードで行う方法もあります。

お子さんの姿に合わせた遊びの選び方

たくさん動きたがるときは力を使う遊びを試す

走る、跳ぶ、物へ体をぶつける姿が多い場合は、壁押しやかご運び、動物歩きなどから試してみましょう。

ただし、たくさん動けば必ず落ち着くとは限りません。

遊びの後に表情が穏やかになったか。座って別の遊びに移れたか。さらに興奮が強くなったか。

遊ぶ前後のお子さんの姿を見取り、回数や時間を調整してください。

触ることを嫌がるときは道具を使う

水、砂、粘土、のりなどを嫌がるお子さんに、無理に触らせる必要はありません。

スプーンやトングを使う。袋の上から触る。親御さんが遊ぶ姿を見る。指一本だけ近づける。

参加方法を細かく分けてみましょう。

「今日は近くで見られた」「道具なら触れられた」という姿も、大切な育ちです。

怖がるときは見ているだけでもよい

クッションの上や段差などを怖がる場合は、参加を急がせません。

親御さんが先に遊ぶ。ぬいぐるみを動かす。床に近い場所から始める。手をつなぐ。

お子さんが安心できる段階をつくりましょう。

できるようにさせることより、「ここなら大丈夫」と感じられる環境を整えることが大切です。

家庭で取り組む内容を毎回考えることが負担になっている方は、発達段階に合わせて取り組める家庭療育プログラムを選択肢に入れる方法もあります。

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家庭で感覚統合あそびをするときの注意点

嫌がる遊びを無理に続けない

苦手な刺激に慣れてほしいと思い、嫌がる遊びを続けたくなることがあるかもしれません。

しかし、泣く、逃げる、顔色が悪くなる、ふらつく、体が硬くなる、耳をふさぐといった姿が見られたら中止します。

お子さんが「もう一回」と求める場合も、ジャンプや強い揺れなどは短い時間で区切りましょう。

転倒や誤飲を防ぐ

遊ぶ前に周囲の環境を確認します。

床が滑らないか。角のある家具が近くにないか。クッションがずれないか。小さな物が落ちていないか。きょうだいとぶつからないか。

水を使った後は、床をすぐに拭きましょう。

感覚統合あそびでは、遊びの目的よりも安全を優先します。

遊びだけですべての困りごとが解決するわけではない

感覚統合あそびには、親子で楽しく体を動かし、お子さんの好きな感覚や苦手な刺激を知るというよさがあります。

一方で、すべてのお子さんに同じ変化が表れるわけではありません。

遊びによって発達障害が治るものでもありません。刺激が合わないと、不安や興奮が強くなる可能性もあります。

家庭での感覚あそびは、専門的な評価や治療の代わりではありません。生活上の困りごとが強い場合は、作業療法士などの専門職へ相談しましょう。

感覚統合あそびを無理なく続ける工夫

1回3~5分から始める

初めから毎日、長時間取り組む必要はありません。

まずは1回3~5分ほど試してみましょう。楽しく終えられれば十分です。

お子さんが疲れている日や、親御さんに余裕がない日は休んで構いません。

ご両親が無理なく続けられることも、家庭での発達支援では大切です。

生活のお手伝いを遊びに変える

特別な遊びの時間をつくらなくても、生活の中には体を使う場面があります。

洗濯物を運ぶ。タオルをたたむ。布団を押す。スポンジを絞る。軽い買い物袋から品物を出す。

「タオルを3枚運んでくれる?」と具体的に伝えると、見通しを持ちやすくなります。

できた後は、「上手だったね」だけでなく、「両手でかごを運べたね」と行動を言葉にしましょう。

遊ぶ前後の姿を短く記録する

記録は、次の三つで十分です。

  • 何をしたか
  • 遊んでいるときの様子
  • 遊んだ後の様子

例えば、「クッションの島渡りを3回した。最初は手をつないだが、最後は一人で一歩進んだ。終わった後は座って絵本を見た」と記録します。

できた回数だけでなく、表情や声、次の活動への移り方を見取ると、お子さんに合う遊びがわかりやすくなります。

四谷学院「療育55レッスン」で家庭療育を体系化する

発達段階に合わせて始められる

感覚統合あそびを続けていると、「ほかに何をすればよいのだろう」「ことばや考える力も家庭で支えたい」と感じることがあります。

四谷学院「療育55レッスン」は、発達が気になるお子さんを対象とした家庭向けの通信講座です。

公式ページによると、AからGまでの7段階が用意されています。実年齢ではなく、お子さんの「できること」に合わせて開始段階を選べる仕組みです。

無料の判定テストには、指導書とカードのサンプルも付いています。

専任の担任へ取り組み方を相談できる

家庭療育では、教材を用意すること以上に、うまくいかないときの対応に迷いやすいものです。

療育55レッスンでは、月に一度、お子さんの様子や質問をコミュニケーションシートで送ります。

その内容をもとに、専任の担任から個別のアドバイスを受けられます。お子さんのつまずき方や得意なことを伝えながら進められる点が特徴です。

感覚統合あそびで全身を使った後、絵カードやプリントへ短時間取り組むなど、遊びと教材を分けて組み合わせる方法もあります。

注意点や合わない可能性も確認する

療育55レッスンは無料の教材ではないため、受講費用がかかります。

お子さん一人に教材を渡せば進むものではありません。親御さんが一緒に取り組む時間も必要です。

プリントや机に向かう活動を強く嫌がる場合は、量や進め方を調整する必要があります。

また、医療や専門的な療育の代わりになるものではありません。すべてのお子さんに同じ変化があるとも限りません。

公式ページでは、教材到着後8日以内であれば返品・交換が可能と案内されています。

ただし、教材へ書き込まないことや、返送料などを購入者が負担する条件があります。申込み前に最新の条件を確認してください。

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いきなり受講を決める必要はありません。

まずは無料資料を取り寄せ、教材見本や判定テストを確認します。

お子さんが見本に関心を持つか。親御さんが指導書を理解しやすいか。家庭の生活リズムに取り入れられそうか。

実際の資料を見ながら判断しましょう。

資料を請求した方は、講座紹介動画も視聴できます。

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感覚統合あそびに関するよくある質問

毎日行った方がよいですか?

毎日行う必要はありません。

週に数回、短い時間から始めましょう。お子さんが疲れている日や、親御さんに余裕がない日は休んで構いません。

大切なのは回数ではなく、お子さんが安心して楽しめていることです。

遊びを嫌がる場合はどうすればよいですか?

無理に続けず、刺激を弱くします。

見るだけにする。大人が先に遊ぶ。道具を使う。時間を短くする。好きなおもちゃと組み合わせる。

方法を変えても繰り返し嫌がる場合は、その遊びにこだわらなくて大丈夫です。

療育へ通っていても家庭で取り入れられますか?

家庭での遊びとして取り入れることはできます。

ただし、療育機関や作業療法士から個別の助言を受けている場合は、その方針を優先してください。

家庭で行った遊びとお子さんの反応を伝えると、支援を考える材料になります。

まとめ|今日から始める「これから試してみたい工夫」

感覚統合あそびは安心して楽しめることが大切

感覚統合あそびで大切なのは、難しい運動をできるようにすることではありません。

お子さんが安心して体を動かし、「楽しい」「もう一回」と感じられる経験を重ねることです。

好きな動き、苦手な刺激、遊んだ後の様子を丁寧に見取りましょう。

その積み重ねが、お子さんの育ちを支える関わりにつながります。

これから試してみたい工夫

まずは、お子さんが好きな動きを一つ見つけます。

壁押し、かご運び、風船遊びなど、安全にできる遊びを3分だけ試してみましょう。

遊んでいるときと、遊んだ後の表情や行動も見ます。

家庭療育をもう少し体系的に進めたい場合は、教材見本を確認する方法もあります。

四谷学院「療育55レッスン」が気になる方は、無料資料と判定テストを取り寄せ、お子さんに合いそうか、ご両親が無理なく続けられそうかを確かめてみてください。

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  • この記事を書いた人

ポジティブ園長

田舎の自然の中で、のんびりと9歳の娘と6歳の息子と暮らすパパ。 保育 × 心理学 × 脳科学をヒントに、職員と子どもたちが共に成長できる園づくりをしています。 “答えのない時代”だからこそ、楽しみながら考え、失敗を恐れず挑戦する──そんな姿を大切に、みんなと歩んでいる園長です。

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