
「学校へ行けない日が続いているけれど、勉強はどうしたらいいのかな」
「家でできるオンライン学習なら、うちの子でも始められる?」
「タブレット教材やオンラインフリースクール、個別指導は何が違うの?」
不登校のお子さんを見守るお父さんお母さんにとって、学校を休んでいる間の学びは大きな心配の一つではないでしょうか。
学校では毎日のように授業が進んでいます。
その様子を考えると、「このまま勉強が遅れてしまうのでは」と焦ることもありますよね。
けれども、不登校のお子さんにとってのオンライン学習は、「学校と同じように勉強するためのもの」だけではありません。
安心できる自宅から、自分のペースで学び始める。
一人の先生と少し話してみる。
興味のある活動を通じて、誰かとつながってみる。
そんな小さな一歩にも使うことができます。
文部科学省の令和6年度調査では、不登校の小中学生のうち、自宅でICTなどを活用した学習活動が指導要録上の出席扱いとなったお子さんは13,261人でした。ICTとは、パソコンやタブレット、インターネットなどを使った情報通信技術のことです。オンラインを使った学びは、実際の教育支援の中でも活用されています。
この記事では、不登校のお子さんが自宅でできるオンライン学習の種類や、それぞれに向いているお子さん、選ぶときのポイント、出席扱いについてやさしく解説します。
「今のこの子なら、どんな方法なら少し始められそうかな?」
そんな視点で考えてみてください。
不登校の子にオンライン学習が合いやすい理由
自宅という安心できる場所から始められる
不登校のお子さんの中には、勉強そのものではなく、
「朝決まった時間に家を出ること」
「大勢の人がいる場所へ行くこと」
に大きな負担を感じている場合があります。
そのようなお子さんにとって、新しいフリースクールや学習塾へ通うことも、すぐには難しいかもしれません。
オンライン学習なら、自宅から始めることができます。
最初から長時間取り組む必要もありません。
たとえば、今日は動画を10分見るだけ。
次は先生と少し話してみる。
そんな小さなところから始めることもできます。
学校へ行けていないからといって、急いで別の場所へ行かなければならないわけではありません。
まずは、お子さんが安心できる場所から学びにつながってみましょう。
自分のペースで戻ったり進んだりできる
オンライン学習の大きなメリットの一つが、自分のペースで学びやすいことです。
学校の授業では、クラス全体で学習が進みます。
一度分からなくなると、
「もう授業についていけない」
と感じてしまうお子さんもいます。
オンライン教材やオンライン個別指導なら、必要に応じて前の単元へ戻ることができます。
たとえば、中学1年生で数学につまずいている場合でも、小学校の分数や小数まで戻って確認してもよいのです。
学年を戻ることは、後退ではありません。
分からなくなった場所を見つけて、これからの学びの土台を整えることです。
「今の学年に早く追いつかなければ」と焦るより、「ここなら分かる」というところから始めてみてください。
学習だけでなく人とのつながりを作れる場合もある
「オンライン学習」と聞くと、一人で画面を見ながら勉強する姿をイメージする方もいるでしょう。
もちろん、そのような教材もあります。
一方で、オンラインフリースクールでは、先生や他のお子さんと話したり、一緒に活動したりできるところもあります。
不登校が続くと、学校の友達と話す機会が減り、
「家族以外とほとんど話していない」
ということもあります。
そんなとき、オンライン上で先生にあいさつをするだけでも、新しい人とのつながりになります。
勉強をたくさん進めることだけではなく、「安心できる人と出会うこと」も、お子さんの育ちを支える大切な一歩です。
不登校のお子さんが自宅でできるオンライン学習の種類
タブレット教材や映像授業で自分のペースに合わせる
まず利用しやすいのが、タブレット教材や映像授業です。
決められた時間に参加する必要がない教材なら、朝起きることが難しい時期でも、自分の調子がよい時間に取り組めます。
また、動画で説明を何度も見たり、分からない問題を繰り返したりすることもできます。
人と話すことがまだ負担なお子さんには、まず一人で取り組める教材が合うこともあります。
ただし、自分で学習を進める必要があるため、
「教材は用意したけれど、まったく開かなくなった」
ということもあります。
オンライン教材を契約しただけで学習習慣が自然につくわけではありません。
お子さんが今、自分で取り組めそうな状態かも見てみましょう。
オンラインフリースクールで学習と居場所につながる
「勉強だけではなく、人とのつながりも少しずつ増やしてほしい」
という家庭では、オンラインフリースクールも選択肢になります。
オンラインフリースクールには、授業だけではなく、ホームルームや交流、探究活動などを用意しているところがあります。
たとえばaini schoolは、小学1年生から中学3年生を対象とした、オンラインをベースにしたフリースクールです。
学習だけでなく、さまざまな大人との授業や交流の機会を設け、安心して過ごせる居場所づくりも大切にしています。
「勉強しよう」と言われると気持ちが重くなるお子さんでも、好きなことや興味のある活動なら、
「ちょっと見てみようかな」
と思えることがあります。
その「やってみたい」という姿を大切にしていきましょう。
オンライン個別指導なら1対1で学び直せる
「オンラインでも、知らない子がたくさんいる場所には入りたくない」
というお子さんもいます。
その場合は、1対1のオンライン個別指導という方法があります。
不登校専門オンライン個別指導ティントルは、不登校や行き渋りなどで悩む小学生から高校生を対象としたサービスです。
講師とお子さんの完全1対1で、学び直しや苦手対策、受験対策など、お子さんに必要なところから進めることができます。
たとえば中学生のお子さんが、
「数学が全部分からない」
と感じていたとしても、小学校の内容まで戻りながら学ぶことができます。
大勢の中では質問できなくても、1対1なら、
「ここが分からない」
と言いやすいお子さんもいます。
学校のオンライン学習を利用できる場合もある
在籍している学校によっては、家庭から利用できるオンライン教材や授業の配信などが用意されている場合もあります。
まず、
「学校を休んでいる間、自宅から利用できる学習方法はありますか?」
と担任の先生に聞いてみてもよいでしょう。
学校とのつながりを残したまま、自宅で無理なく学習できる方法が見つかることもあります。
不登校の子に合うオンライン学習を選ぶポイント
「勉強」「居場所」「交流」の何を大切にしたいか考える
オンライン学習を選ぶとき、最初からサービス名を比べる必要はありません。
まずは、
「今、この子には何が必要かな?」
と考えてみてください。
たとえば、
- 勉強の遅れを少しずつ取り戻したい
- 家族以外の人とつながってほしい
- 安心して過ごせる居場所がほしい
など、家庭によって目的は違います。
勉強を中心にしたい場合は、オンライン教材や個別指導が合うことがあります。
居場所や交流も大切にしたい場合は、オンラインフリースクールが候補になります。
今必要なものが分かると、お子さんに合うオンライン学習を選びやすくなります。
集団と1対1のどちらが安心できそうか
オンラインであっても、集団活動を負担に感じるお子さんはいます。
「自宅からだから大丈夫だろう」
と決めつけないようにしましょう。
たとえば、学校で人間関係に疲れているお子さんなら、オンライン上に大勢の人がいるだけでも緊張することがあります。
その場合は、まず1対1から始めてもよいでしょう。
反対に、
「同じような経験をしている子と話してみたい」
というお子さんなら、少人数の交流がある場所が合う場合があります。
決まった時間と自由な時間のどちらが合う?
オンライン学習には、好きな時間に利用できるものと、決まった時間に参加するものがあります。
生活リズムを整えることも目的にしたい場合は、朝のホームルームなど決まった活動があるサービスが合うことがあります。
一方で、朝起きること自体が難しい時期なら、好きな時間に取り組める教材の方が負担は少ないでしょう。
「一般的にどちらがよいか」ではありません。
今のお子さんの生活リズムを基準に考えてみてください。
説明会や体験で相性を確かめる
ホームページを見るだけでは、お子さんとの相性までは分かりません。
参加できそうな状態であれば、説明会や体験などを利用してみましょう。
見るポイントは、授業内容だけではありません。
「この先生なら話しやすそうかな」
「この雰囲気なら安心できそうかな」
という感覚も大切です。
お子さんが乗り気でなければ、最初は親御さんだけで説明を聞いてもよいでしょう。
不登校向けオンライン学習にはどんな選択肢がある?
交流や探究活動も大切にしたいならaini school
aini schoolは、自宅からオンラインで参加できるフリースクールです。
勉強だけを目的にするのではなく、さまざまな授業や活動を通して興味を広げたり、人と交流したりできる環境があります。
「まず勉強を取り戻す」より、
「好きなことを見つけてほしい」
「家族以外の人とも少しずつつながってほしい」
という家庭では検討しやすいでしょう。
学習と学校との連携を重視するならクラスジャパン小中学園
クラスジャパン小中学園は、自宅から学べるオンラインフリースクールです。
一人ひとりにネット上の担任がつき、学習計画や進み具合、生活面などをサポートしています。
オンライン教材も複数用意されており、お子さんの学力や状況に合わせて、学年をさかのぼりながら学ぶこともできます。
また、学習レポートを在籍校へ提出するなど、学校との連携を行いながら出席扱いや成績評価を目指す仕組みがあります。最終的な判断は在籍校です。
「自宅でも学習を続けたい」
「学校とのつながりも大切にしたい」
という家庭に向く選択肢です。
集団が負担ならティントルの1対1という方法も
ティントルはオンラインフリースクールではなく、不登校専門のオンライン個別指導です。
講師とお子さんの完全1対1なので、集団が苦手なお子さんでも自分のペースで学びやすくなっています。
学年より前の内容まで戻ったり、受験に向けた学習を進めたりすることもできます。
「人との交流より、まず勉強を何とかしたい」
という場合は、こうした個別指導も候補になります。
オンラインで学べる場所は、学習内容だけでなく、交流の方法や料金、出席扱いへの支援にも違いがあります。「うちの子にはどれが合いそう?」と具体的に比較したい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
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オンライン学習は出席扱いになる?成績への影響も確認しよう
自宅でのICT学習が出席扱いになる場合がある
不登校のお子さんが自宅でオンライン教材などを使って学習した場合、一定の要件を満たせば、在籍校の校長の判断で指導要録上の出席扱いとなることがあります。
「指導要録」とは、学校がお子さんの学習や出席などを記録する公的な書類です。
ただし、
「オンライン教材を使った日=自動的に出席」
というわけではありません。
学習内容や学校との連携などを踏まえて判断されます。
実際に自宅でのオンライン学習が出席扱いになっている
文部科学省の令和6年度調査では、自宅でICTなどを活用した学習活動が指導要録上の出席扱いとなった不登校の小中学生は13,261人でした。
内訳は、小学生4,828人、中学生8,433人です。
「家で勉強しても学校とは関係がない」というわけではありません。
ただし、お子さんによって状況は異なりますので、利用前に在籍校へ確認することが大切です。
自宅での学習が成績評価につながる場合もある
不登校のお子さんが自宅や学校外で取り組んだ学習についても、その成果が学校の成績評価につながる場合があります。
文部科学省の令和6年度調査では、自宅や学校外の機関などで欠席期間中に行った学習成果を指導要録に反映した不登校の小中学生は81,467人でした。
そのうち、各教科の「観点別学習状況の評価」や「評定」などに反映されたお子さんは65,953人です。
「学校へ行けていないから、家で勉強しても評価されない」と決めつけず、在籍校へ相談してみましょう。
出席扱いを希望するなら早めに学校へ相談する
オンライン学習を出席扱いにつなげたい場合は、契約してから学校へ伝えるより、検討している段階から相談する方が安心です。
たとえば、
「自宅でこのようなオンライン学習を始めようと考えています。出席扱いや成績評価について相談できますか?」
と担任の先生へ伝えてみましょう。
必要な記録や学習内容などを事前に確認できれば、家庭側も準備しやすくなります。
オンライン学習の注意点・よくある質問
オンライン学習にもデメリットはありますか?
もちろんあります。
一人で取り組む教材の場合、お子さん自身が学習を始める力が必要になることがあります。
オンラインフリースクールや個別指導では、毎月費用がかかります。
また、オンライン中心になると、実際に外へ出て人と会う機会が少なくなりやすい場合もあります。
「デメリットのない学び方」を探す必要はありません。
今のお子さんにとって、どの方法なら負担が少なく、良い部分を生かせそうかを考えてみてください。
お子さんがオンライン学習も嫌がったら?
無理に始めなくても大丈夫です。
心や体が疲れている時期は、画面を開くだけでも負担になることがあります。
「せっかく申し込んだのだから参加して」
と強く促すと、オンライン学習自体が嫌になってしまうこともあります。
まずは親御さんだけで説明を聞く。
教材の画面を少し見る。
お子さんが興味を持った活動だけ見てみる。
そんな小さな始め方もあります。
オンラインだけでも人とのつながりは作れますか?
オンライン学習の種類によって違います。
一人で進めるタブレット教材では、人と交流する機会はほとんどありません。
一方、オンラインフリースクールでは、先生との会話やホームルーム、子ども同士の活動などを行っているところもあります。
お子さんが今、
「一人で静かに学びたい」のか、
「少し誰かとつながりたい」のかを見ながら選びましょう。
パソコンが苦手でも利用できますか?
オンライン学習では、パソコンやタブレットを使うことが多くなります。
ただし、必要な端末やアプリはサービスによって違います。
カメラやマイクが必要な場合もありますので、申し込み前に確認しておきましょう。
お子さんが操作に慣れていない場合は、最初だけお父さんお母さんが一緒に操作してあげてもよいでしょう。
まとめ|不登校のオンライン学習は「この子に合う方法」から選ぼう
不登校のお子さんにとって、オンライン学習は「学校の代わりに授業を受けるもの」だけではありません。
自宅という安心できる場所から、少し勉強を始めることができます。
先生と1対1で話すこともできます。
オンラインフリースクールなら、同年代のお子さんやさまざまな大人とのつながりを持つこともできます。
大切なのは、
「どのサービスが一番よいか」
ではありません。
「今のこの子には、どんな方法なら無理なく始められそうか」
という視点です。
最初は一人でオンライン教材を見るだけだったお子さんが、少しずつ先生と話せるようになることもあります。
1対1から始めて、やがてオンライン上の集団活動に興味を持つこともあるでしょう。
一度決めた方法をずっと続けなければならないわけでもありません。
その時のお子さんの姿に合わせて、学び方を選び直していきましょう。
これから試してみたい工夫
まずは、次の順番で考えてみてください。
- 今のお子さんが学習を始められそうな状態かを見る
- 「学習」「居場所」「交流」の何を大切にしたいか考える
- 一人で学ぶ方法、1対1、集団のどれが安心できそうか考える
- 決まった時間と自由な時間のどちらが合うか確認する
- 気になるサービスは説明会や体験から試してみる
- 出席扱いを希望する場合は、在籍校へ早めに相談する
全部を一度に進める必要はありません。
今日できそうなことを、一つ選ぶだけでも十分です。
「自宅から始められる場所を具体的に比べてみたい」という方は、オンラインフリースクールの料金や出席扱い、無料体験などをまとめた記事も参考にしてください。お子さんの今の姿に合いそうな方法をゆっくり探してみましょう。
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「これなら少しやってみてもいいかな」
と、お子さんが感じられる方法を見つけることです。
今いる場所から、その子に合った学びを少しずつ始めていきましょう。
参考
文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
