
「保育の仕事は好き。でも、このまま今の園で働き続けていいのかな」
「最近、仕事に行くのが少しつらい」
「もっと子どもたちと丁寧に関わりたいのに、毎日の業務に追われてしまう」
そんな気持ちになることはありませんか。
保育士の仕事は、子どもたちの育ちを支える大切な仕事です。
園児一人ひとりの姿を見取り、「今日はこんなことができた」「昨日とは少し違う姿が見られた」と成長を感じられることは、保育という仕事ならではの喜びでしょう。
その一方で、保育の仕事は子どもたちと関わる時間だけではありません。
保護者さんへの対応、記録や書類、行事の準備、職員同士の連携、安全管理など、さまざまな業務があります。
忙しい日が続くと、「保育が好き」という気持ちと「仕事がつらい」という気持ちが同時に存在することもあります。
大切なのは、「辞めたいと思ったから、すぐ転職しなければ」と考えることではありません。
今感じているつらさが、一時的なものなのか。それとも職場環境を見直した方がよいサインなのか。
まずは自分の状態を整理してみることが大切です。
この記事では、保育士が「このままでいいのかな」と感じる理由から、働き方を見直すサイン、今の園でできること、転職を考える目安まで分かりやすく紹介します。
今後の働き方を考えるための、一つの整理材料として読んでみてください。
「このままでいいのかな」と感じるのはなぜ?
保育士として働いていると、特別に大きな出来事がなくても、「このままでいいのかな」と感じることがあります。
これは決して珍しいことではありません。
例えば、以前は子どもたちとの関わりに楽しさを感じていたのに、最近は時間に追われることが増えた。
職員同士で保育について話し合いたいのに、毎日の業務をこなすだけで精いっぱいになっている。
保護者さんに丁寧に園児の姿を伝えたいのに、落ち着いて話す時間が取れない。
このような状況が積み重なると、「自分がやりたかった保育と違う」と感じることがあります。
保育士の仕事には、目の前の業務を終わらせることだけでなく、園児の小さな変化に気づき、その姿を見取りながら育ちを支える専門性が求められます。
そのため、「子どもたちにもっと丁寧に関わりたいのにできない」という状態は、保育士にとって大きなストレスになりやすいのです。
ただし、「つらい=すぐ転職」と決める必要はありません。
まずは、何がつらいのかを具体的にしてみましょう。
仕事量なのか、人間関係なのか、保育方針なのか。それとも心身の疲れが大きくなっているのでしょうか。
原因が見えてくると、今の園で改善できることと、自分だけでは変えにくいことを分けやすくなります。
保育士が働き方を見直した方がよい5つのサイン
心や体の疲れが続いている
仕事をしていれば、「今日は疲れた」と感じる日はあります。
注意したいのは、休んでも疲れが取れない状態が続いている場合です。
朝起きたときから仕事のことを考えて気持ちが重くなる。休日も仕事が頭から離れない。眠りにくい、食欲が変わったなど、普段とは違う状態が続いているなら、働き方を見直すサインかもしれません。
無理を続けることよりも、まず休息を取ることが大切です。
心身の不調が強い場合には、一人で判断せず、医療機関や公的な相談窓口などを利用することも考えてください。
子どもたちと向き合う余裕が減っている
「もっと子どもの話を聞きたい」
「遊びが広がりそうだから、もう少し見守りたい」
そう思っていても、次の予定や書類、片付けなどが気になり、急かしてしまうことはありませんか。
保育では、園児の行動だけを見るのではなく、その背景にある思いや興味を捉えることが大切です。
一人ひとりの姿を見取り、必要な環境を整えながら育ちを支えるためには、保育士自身にもある程度の余裕が必要です。
忙しい日があること自体は問題ではありません。
しかし、「毎日、子どもたちを急かしている気がする」「自分がしたい保育がほとんどできない」と感じる状態が長く続いているなら、一度立ち止まって考えてみましょう。
職員同士で相談できる環境がない
保育は一人でする仕事ではありません。
担任だけでなく、同僚、主幹、副園長、園長など、職員同士で情報を共有しながら子どもたちを支えていきます。
判断に迷ったときに「ちょっと相談してもいいですか」と言えることは、とても大切です。
一方で、相談すると責められる、困っていることを伝えても取り合ってもらえない、職員同士の関係に常に緊張してしまうという状態では、仕事そのものへの負担も大きくなります。
すべての職員と仲良くする必要はありません。
ただ、保育について安心して相談できる関係があるかどうかは、働き続けるうえで重要なポイントです。
残業や持ち帰り仕事が当たり前になっている
行事前など、一時的に忙しくなる時期はあるでしょう。
しかし、勤務時間内に終わらないことが常態化し、毎日のように残業や持ち帰り仕事が必要になっている場合は注意が必要です。
ポイントは、「自分の仕事の進め方だけが原因なのか」「園全体として仕事量が多いのか」を分けて考えることです。
同じクラスの職員や同僚も同様に時間が足りていないなら、個人の努力だけでは解決しにくい可能性があります。
記録の方法、会議の進め方、行事準備、制作物など、園全体で見直せる業務もあるかもしれません。
自分の保育観とのズレが大きくなっている
園によって、保育の考え方や大切にしていることは異なります。
子どもの主体性を大切にする園もあれば、行事や一斉活動を重視する園もあります。
どちらが正しいということではありません。
問題になるのは、自分が大切にしたい保育と園の方針との違いが大きく、そのことが毎日の苦しさにつながっている場合です。
例えば、「子どもたち自身が考えて遊ぶ時間を大切にしたい」と思っているのに、活動内容が細かく決められていて変更する余地がほとんどない。
このような違いが積み重なると、「保育の仕事が嫌なのかな」と感じることがあります。
しかし、嫌になっているのは「保育」ではなく、「現在の環境」かもしれません。
そこを分けて考えることが大切です。
5分でできる「働き方見直しセルフチェック」
今の気持ちを整理するために、次の項目を確認してみてください。
- 朝、園へ向かうことを強くつらいと感じる日が増えた
- 休日も仕事のことが頭から離れない
- 子どもたちと丁寧に関わる余裕が以前より減った
- 職員や同僚に困っていることを相談しにくい
- 残業や持ち帰り仕事が当たり前になっている
- 保護者さんへの対応に必要以上の緊張を感じる
- 自分の保育観と園の方針との違いに苦しんでいる
- 「保育士を辞めたい」と考えることが以前より増えた
- 今の園で数年後も働いている自分を想像しにくい
- 睡眠や食欲など、心身の状態に変化を感じている
※このチェックは、転職の必要性や心身の状態を診断するものではありません。今の働き方や気持ちを整理するための目安として活用してください。
当てはまる数だけで、転職の必要性が決まるわけではありません。
大切なのは、「どの項目が特につらいのか」を見ることです。
例えば、業務量だけが問題なのであれば、園内での業務改善によって状況が変わる可能性があります。
一方で、保育方針や組織風土など、自分一人では変えにくい部分に強いストレスを感じているなら、別の環境について情報を集めることも選択肢になります。
すぐ転職する前に今の園でできること
まず「何がつらいのか」を見えるようにする
漠然と「仕事がつらい」と考えていると、すべてが嫌になってしまうことがあります。
そんなときは、1週間程度、自分が負担に感じた場面を簡単に書き出してみる方法があります。
「書類に時間がかかった」「休憩が取れなかった」「職員との連携で困った」「行事準備が多かった」など、出来事を具体的にしていきます。
すると、「仕事全部が嫌なのではなく、この業務が負担だった」と分かることがあります。
原因が分かれば、対応策も考えやすくなります。
上司や同僚へ具体的に相談する
相談するときは、「大変です」だけではなく、具体的な状況を伝えることがポイントです。
例えば「週案を書く時間が勤務時間内に取れていないので、作業時間を確保できないでしょうか」と伝えれば、園側も対応を考えやすくなります。
子どもたちの育ちを支えるためにも、保育士が一人で問題を抱え込まないことは大切です。
職員同士で仕事の進め方を話し合うことで、個人の問題だと思っていたことが、実は園全体の改善課題だったと分かることもあります。
「やること」と「今はやらないこと」を整理する
責任感が強いと、「もっと準備したい」「もっと丁寧にしたい」と、つい仕事を増やしてしまうことがあります。
もちろん丁寧な保育は大切です。
しかし、制作物や掲示物を完璧に仕上げることと、目の前の園児の姿をじっくり見取ることのどちらを優先するべきでしょうか。
時間には限りがあります。
「子どもたちの安全や育ちに必要なこと」と「できればやりたいこと」を分けることも、長く保育を続けていくためには大切です。
「自分で変えられること」と「変えにくいこと」を分けよう
働き方を考えるときに役立つのが、「自分で変えられること」と「自分だけでは変えにくいこと」を分ける考え方です。
例えば、仕事の優先順位、記録の進め方、周囲への相談方法などは、自分の工夫によって変えられる可能性があります。
一方で、人員配置、園全体の保育方針、組織風土、恒常的な業務量などは、一人の保育士だけで変えることが難しい場合があります。
変えられる部分については、まず改善を試してみる。
それでも状況が変わらないなら、「自分がもっと頑張ればよい」と考え続けるのではなく、環境そのものを見直すことも大切です。
転職も、自分に合った働く環境を考えるための選択肢の一つです。
一方で、つらいからと勢いだけで転職する必要もありません。
「今の環境で改善できる可能性」と「環境を変えることで改善できる可能性」の両方を考えてみましょう。
転職を選択肢として検討してもよいケース
働き方を工夫したり、上司へ相談したりしても状況が変わらない場合には、転職について情報収集を始めてもよいでしょう。
特に、心身への負担が長期間続いている場合、自分の保育観と園の方針が大きく違う場合、恒常的な長時間勤務が改善されない場合、職員間で安心して相談できる環境がない場合などは、「別の園ならどうだろう」と考えてみる価値があります。
ここで大切なのは、転職すると決めてから求人を見る必要はないということです。
求人を見ることで、「他の園ではこんな勤務条件があるんだ」「こういう保育方針の園もあるんだ」と分かることがあります。
比較してみた結果、「今の園でもう少し頑張ってみよう」と思うこともあるでしょう。
情報を集めることと、実際に転職することは別です。
選択肢を知っておくだけでも、気持ちに余裕が生まれる場合があります。
保育士向けの転職サービスを比較してみたい方は、特徴や向いている人をまとめたこちらの記事も参考にしてください。
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次の園で同じ悩みを繰り返さないために「譲れない条件」を考える
転職を考える場合、「今の園を辞めたい」という理由だけで次の職場を選ばないことが大切です。
まず考えてほしいのは、「次の園では何を大切にしたいか」です。
給与を優先したいのか、休日なのか、通勤時間なのか。それとも、子どもたち一人ひとりの姿を見取りながら丁寧に育ちを支える保育をしたいのでしょうか。
全部を満たす職場を探そうとすると、なかなか決められません。
そのため、自分にとって譲れない条件を3つ程度まで絞っておくと、求人を比較しやすくなります。
例えば、次のような条件です。
- 持ち帰り仕事がない
- 職員同士で相談しやすい
- 自分の保育観に近い
このように、自分なりの基準を作ってみましょう。
待遇だけでなく、「どんな保育をしたいのか」も条件に入れることがポイントです。
園見学・面接で確認したいこと
求人票だけでは、実際の働き方までは分かりません。
可能であれば園見学をして、園児だけでなく職員の様子も見てみましょう。
例えば、職員同士がどのように声を掛け合っているか、困っている職員に周囲が自然に声を掛けているか、子どもたちへの言葉掛けはどのような雰囲気かなどです。
面接では、待遇だけでなく実際の運用について確認することも大切です。
「休憩はどのように取っていますか」「記録を書く時間は勤務時間内にありますか」「職員が困ったときは誰に相談しますか」といった聞き方であれば、働く環境を具体的にイメージしやすくなります。
また、「園ではどのような保育を大切にしていますか」と聞いてみるのもよいでしょう。
ホームページに書かれている理念だけではなく、園長や職員が自分の言葉でどのように説明するかを見ることで、その園が本当に大切にしているものが見えてくることがあります。
保育士転職サイトは「転職すると決めた人」だけが使うものではない
「転職サイトに登録したら、転職しなければいけないのでは?」
そう心配する方もいるでしょう。
しかし、保育士向け転職サービスは、求人を確認したり、自分の希望条件に合う園があるか相談したりする目的でも利用できます。
特に、自分一人で求人票を見ても「本当に働きやすい園なのか分からない」という場合には、複数の求人を比較するための情報源の一つになります。
ただし、サービスによって対応地域、求人数、サポート方法などが異なります。
自分に合うサービスを選ぶことが大切です。
まずは転職すると決めるのではなく、「どんな求人があるのかを見る」という使い方でも構いません。
今の園しか知らない状態と、ほかの選択肢を知った状態では、働き方についての考え方も変わってきます。
保育士の求人・転職・募集なら ほいく畑
保育の仕事そのものが嫌なのか、今の環境がつらいのか考えてみよう
「保育士を辞めたい」と感じたとき、一度考えてみてほしいことがあります。
それは、「保育そのものを辞めたいのか」「今の園を離れたいのか」という違いです。
子どもたちと遊ぶことは好き。
園児の成長を見るとうれしい。
保護者さんから「先生、ありがとう」と言われると、この仕事をしていてよかったと思える。
それでも仕事へ行くことがつらいのであれば、保育士という仕事ではなく、現在の働く環境が合っていない可能性もあります。
保育園、認定こども園、小規模保育、企業主導型保育、学童保育など、保育士資格を生かせる場所は一つではありません。
同じ保育士でも、勤務する施設によって仕事の進め方や保育の考え方は大きく異なります。
「保育士を続けるか辞めるか」という二択だけで考えず、「今とは違う環境で保育を続ける」という選択肢も含めて考えてみてください。
まとめ|「このままでいいのかな」は働き方を見直すきっかけ
「保育士を辞めたい」
「このまま今の園で働き続けていいのかな」
そんな気持ちが浮かんだからといって、すぐに答えを出す必要はありません。
まずは、何がつらいのかを整理してみましょう。
仕事量の問題なのか、人間関係なのか、保育観との違いなのか。
自分で変えられることがあるなら、今の園で改善を試してみることも一つの方法です。
一方で、園全体の仕組みや保育方針など、自分一人では変えにくいことが大きな負担になっているなら、別の環境について調べてみることも選択肢になります。
保育士として大切なのは、ただ我慢して働き続けることではありません。
保育士自身が安心して子どもたちと向き合えることは、園児の姿を丁寧に見取り、その育ちを支える保育にもつながります。
今の職場に残ることも、環境を変えることも、どちらか一方が正解ではありません。
「自分はどんな保育をしたいのか」
「どんな働き方なら続けられそうか」
そこから考えてみてください。
もし少しでもほかの園の働き方が気になったら、まず求人を見るだけでも構いません。
比較して初めて見えてくることもあります。
保育士向け転職サービスを比較してから考えたい方はこちら。
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