子育て

【解説】きょうだいへのサポートも忘れない ― 家族全体で支え合う工夫

※アフィリエイト広告を利用しています

不登校や登校しぶりが続くと、どうしてもそのお子さんに意識が集中しがちです。パパやママは「なんとか学校に行けるようにしてあげたい」と思い、心を砕きます。しかしその一方で、一緒に暮らすきょうだいがどんな気持ちで過ごしているのかを見落としてしまうこともあります。
きょうだいもまた、心配や不安、時には寂しさを抱えているものです。家族全体で支え合う工夫を取り入れることで、お子さんだけでなく、きょうだいも安心して過ごすことができます。今回は、きょうだいへのサポートを大切にする視点から、家庭でできる工夫をお伝えします。

きょうだいが感じやすい気持ちを理解する

「どうして自分ばかり我慢しなきゃいけないの?」という思い

不登校のお子さんを優先せざるを得ない状況になると、きょうだいが「自分ばかり我慢している」と感じることがあります。例えば「一緒に遊びたいのに後回しにされた」「話を聞いてほしいのに聞いてもらえなかった」といった小さな積み重ねが寂しさにつながります。

注目されない寂しさや嫉妬の気持ち

親が不登校のお子さんに付き添う時間が長いと、きょうだいは「自分のことは気にしてもらえない」と思いがちです。これは嫉妬のように見えるかもしれませんが、裏には「もっと見てほしい」という素直な気持ちがあります。

本当は心配しているのに言えない戸惑い

きょうだい自身も兄弟姉妹のことを心配しています。しかし「自分が不安を言ったら親を困らせてしまうのでは」と考え、気持ちを飲み込んでしまう子もいます。この戸惑いに気づいてあげることが大切です。

パパやママができる日常の工夫

一人ひとりと向き合う時間をつくる

たとえ短時間でも、きょうだいと一対一で過ごす時間を意識してつくりましょう。絵本を読む、散歩をする、宿題を見るなど特別なことではなくても「自分だけを見てもらえた」と感じられる時間が心を支えます。

「ありがとう」と感謝の言葉を伝える

きょうだいは知らず知らずのうちに協力してくれています。「待ってくれてありがとう」「一緒に手伝ってくれて助かったよ」と伝えることで、自分の存在が認められていると感じられます。

きょうだい同士で自然に助け合える雰囲気づくり

無理に仲良くさせるのではなく、自然に協力できる雰囲気をつくることも大切です。例えば「一緒におやつを作る」「ゲームを交代で遊ぶ」など、気軽な場面から関わりを促すと、きょうだいの絆が深まります。

家族全体で支え合うための工夫

家族のルールをシンプルにして共有する

家庭内のルールは、複雑にすると守るのが難しくなります。「相手を傷つけない言葉を使う」「安心できる場所をお互いに尊重する」などシンプルで分かりやすいルールを決めると、家族みんなが過ごしやすくなります。

家族会議や話し合いで思いを言葉にする

定期的に家族で話し合う時間を持つと、お子さんやきょうだいが自分の気持ちを伝えやすくなります。形式的な会議ではなく「最近どう思ってる?」と気軽に声をかけるだけでも効果的です。

家の中に安心できる「居場所」を複数つくる

お子さんやきょうだいそれぞれが落ち着ける居場所を用意することは、気持ちを切り替える助けになります。部屋の一角にお気に入りのグッズを置いたり、リビングに安心できるコーナーをつくったりするのもよい方法です。

周囲のサポートを取り入れる

学校や先生にきょうだいの気持ちも伝えておく

先生に「きょうだいも不安を感じている」ことを伝えると、学校生活の中でのサポートにつながることがあります。例えば担任の先生がきょうだいに声をかけてくれるだけでも、安心感が生まれます。

親戚や友人に気軽に頼ることの大切さ

信頼できる親戚や友人にサポートをお願いすることも有効です。「ちょっと遊びに連れて行ってほしい」など小さなお願いでも、きょうだいにとっては大切な時間になります。

地域の支援や相談窓口で安心を得る

自治体や地域の子育て支援センターなどでは、家庭全体を支える取り組みが行われています。相談窓口を利用することで、親子だけで抱え込まない環境を整えることができます。

新しい学びやつながりが家族を支える

習い事や地域活動で自分の時間を楽しむ

きょうだいが習い事や地域活動に参加することで、自分の時間を大切にできます。「自分の世界がある」と感じられることが安心につながります。

親以外の大人との関わりで広がる安心感

地域のボランティアやクラブ活動などを通じて、親以外の大人とつながる経験は貴重です。「誰かに支えられている」という実感が、子どもたちの心を落ち着けます。

不登校支援につながるオンラインフリースクールを知ることで安心

家族全体が安心するためには、不登校のお子さんの学びを保障する仕組みが必要です。オンラインフリースクールは、自宅から安心して学び、同じ境遇の仲間と交流できる場として注目されています。詳しくは別の記事で紹介しています。

まとめ

不登校のお子さんを支えるとき、きょうだいもまた複雑な気持ちを抱えていることがあります。パパやママが一人ひとりの思いを受け止め、感謝を伝え、家族全体で支え合う工夫をすることが、みんなの安心につながります。家庭だけで抱え込まず、学校や地域、信頼できる人やサービスを取り入れることで、きょうだいも健やかに過ごせるようになります。
そして、不登校支援の具体的な方法のひとつとして注目されている「オンラインフリースクール」については、こちらで詳しく紹介しています。ぜひ参考にしていただけたらと思います。

こちらもCHECK

【解説】お子さんの個性を伸ばす ― 不登校支援に役立つオンラインフリースクールの活用法

「学校に行きたくない」とお子さんが言ったとき、パパやママはどう受け止めればいいのか迷うことがあるかもしれません。無理に登校させるのが正解なのか、それとも休ませる方がよいのか…。不安や戸惑いでいっぱいに ...

続きを見る

  • この記事を書いた人

ポジティブ園長

田舎の自然の中で、のんびりと9歳の娘と6歳の息子と暮らすパパ。 保育 × 心理学 × 脳科学をヒントに、職員と子どもたちが共に成長できる園づくりをしています。 “答えのない時代”だからこそ、楽しみながら考え、失敗を恐れず挑戦する──そんな姿を大切に、みんなと歩んでいる園長です。

-子育て